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第十七話 ページ19

その唇に深く口づける。

角度を変えて小さくキスしたり、下唇を舐めてみたり。

ぴくん、といちいち反応する裕翔が可愛い。

吸いつくようにキスすれば、力の抜けた手で押し返される。


「んっ、んーっ!」


目尻に涙を溜めたその姿を見ると、どうにも愛おしくて悪戯したくなってしまう。

気がすむまで吸った後、ゆっくりと顔を離した。

つうっ、と垂れる銀色の糸。


「……っは、あう、や、止めてって、した……」

「お前が可愛いんだから仕方ないだろ。

そんな顔されたら止めたくなくなる」

「意地悪……」


頬を紅潮させて荒い息を吐く裕翔。

それはもう、俺にとっての 興奮材料でしかない。

くい、と裕翔の顎を掴むと、またキスした。


「ちょ、まっ」

「待たない。

……口開けろ」


つん、と舌先で頑なに閉じた唇をつつく。


「開けてくれないと続きができない」

「……」

「……好きだ」

「……」

「好きだぞ、裕翔」

「……っ、分かったよ……」


小さく開いた唇に舌を差し込む。

歯列を舌でなぞる。

彼の頬を手で包み込む。


「ん、んう」


熱っぽい吐息を吐き出す。

くちゅ、という水音が俺の官能の部分を刺激する。

俺の手一つ一つで、裕翔がこんなになることに心臓が高鳴る。


「う、あう、それ、やぁ……。

頭、おかしくなる……」

「……っは、いいことじゃないか」


ちゅる、と舌を絡める。

柔らかな裕翔の舌を何度も食み、唾液を絡ませていく。

甘い甘い、その味。


「A、さん……っ」

「はっ、……ん?」


するり、と裕翔の腕が俺の首に回された。

俺は一度キスを止めて彼を見つめる。

裕翔の目から涙がこぼれた。


「これだけじゃヤダ……。

Aさんがいっぱい欲しいよ……」

「……最初からその気だったんだから、煽るな」


ベッドに運ぶために裕翔を抱き上げる。

この行為がこんなにも特別で幸せに感じるのは、きっと相手がお前だからだろう。

二人だけの蜜事は、脳髄をどろどろに溶かしていく。

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空弥(プロフ) - 桜坂さん» わああああ、よきですよきですっ。電車でイチャイチャしてるところめっちゃ書きたいです……。ありがとうございます、更新ゆっくりですが、お付き合いいただけると嬉しいです (2018年11月10日 21時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
桜坂(プロフ) - 以前コメントさせて頂いたものです!デートの案なのですが遠出して海を見に行くなどもいいのではないでしょうか?電車の小話とかも出来ますし、それとこれからもゆっくり頑張ってください (2018年11月7日 19時) (レス) id: 96c3d36cf4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼紫(プロフ) - 希羽(  ̄▽ ̄)さん» 18↑のほうに書いてます。オブラートに包んでないので(汗)18になってからまた読みに来てください! (2018年9月9日 14時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
希羽(  ̄▽ ̄) - 第17話の間の話って、18↑ですか? (2018年9月9日 12時) (レス) id: 0d606e3b63 (このIDを非表示/違反報告)
希羽(  ̄▽ ̄) - もう最高ですぅぅぅ、、、。  私まだ18↑読めないんですよね、、、、。残念過ぎます、あと何年だろう。 (2018年9月9日 12時) (レス) id: 0d606e3b63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空弥 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年8月24日 21時

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