車で轢いた女は片思いの人だった - 【三途春千夜】 (ページ29)

今日:19 hit、昨日:17 hit、合計:18,535 hit

#28 ページ29

私は暗い道の中で、眠っていた。空はすっかり真っ暗で綺麗な星空が見えていた。

立ち上がると、体中痛みが走った。私はその痛みを我慢をし、ゆっくり一歩ずつ歩いた。

『三途さん…』

私は三途さんが死んでしまった事を信じれず、涙を流す。誰も気づかれない程度の泣き声を出す。

喉の痛みは苦しく、涙が止まらなくなる。

三途さんがもういないなら、いっそそっちに行けばいいんだ。そうすれば、三途さんに会える。

『三途さん待ってて…』

肌に伝わる冷たい感覚が消え、ただ死ぬことだけを考えた。

ー三途春千夜side

俺が目を覚めると、ベットに寝ていた。起き上がると、横腹に痛みが走った。

横腹を見ると、包帯で巻き付けており、傷口をふさいでいた。

俺はAのことを思い出し、立ち上がろうとする。すると、誰かに言われた。

「安静にしとけ三途」

九井だ。相変わらずパソコンに打ち込んでいた。

俺は九井に質問をした。

「俺、何日間寝ていた？」

「まあ、3日ぐらいじゃないか？」

俺は頭を抱えた。それぐらい眠っていたことを。

どうしようと焦っていると誰かが入ってきた。