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ダリューン殿とナルサス殿が偵察?に行っている。


てなわけで、今は殿下、エラム殿、ファランギース殿、ギーヴ殿、私の5人である。


ギーヴ殿がどこかへ行っている時、顔を洗いに行くと殿下が席を立った。





「そんなに心配しなくても大丈夫だよ、ふたりとも。顔を洗いに行くだけだ」


「いいえ、お供させていただきます!」


「そうですよ!いついかなる時も、油断をしてはなりませぬ!どこから敵兵が襲ってくるかわからないんですからね!もしも殿下に傷なんてつけられたら……。恐ろしくて考えられません!」


「A、それは大袈裟すぎだ……」


と、殿下は苦笑しながらいった。









「飲みすぎないでください。この季節の水は腹を冷やしますよ」


「わかってるよ」


「霧で足元が滑りやすくなっておりますから、気を付けて!」


「わかってるって〜」


こまごまくどくど言うエラム殿は、まるでお母さんみたいだった。


「霧は……、嫌なことを思い出させるな……」


殿下のその言葉の後、反対側で、水音と馬の鳴き声が聞こえた。


「むこうに誰かいる」


「農民ですか?」


と、小声で話し始める私たち。


「いや、あれは……」


私の言葉の後、霧がなくなり、あちら側の人間が姿を現した。


ルシタニア兵だ。


あちらも私達に気づいたようで、声をかけてきた。


「……貴様……その顔見覚えがあるぞ」

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設定タグ:アルスラーン戦記 , アルスラーン , 臣下、恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:真希 | 作成日時:2017年8月30日 18時

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