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「いや、しかしこうして、お前に再開できたのも神の御加護か」
謎の発言をする少年兵に、頭上にクエスチョンを浮かべる殿下。
あぁ、可愛い……。ってか、殿下への依存率やばくね私。
「私の仲間を……、あの日、私と一緒に
「！……知ってる……」
殿下のお言葉に、顔を輝かす少年兵。
「本当か！？」
……が。次の殿下のお言葉で、明るい表情が、一気に暗くなった。
「君の仲間は……、全員、殺された。……あの日……、暴れて、どうにもならないからと……、奴 隷商が殺してしまった……」
それを聞いた少年兵は、口を食いしばると、そうか、と言い、去り始めた。
「我らを殺す気はないのか……？」
「しっ！」
その言葉を聞いたのか、それかただ用があったのかは知らないが、その少年兵は振り返った。
そして、少年兵の手が剣の方へ向いたと悟ったエラム殿は、剣を構える。
……が。
ポケットからなにやら取り出すと、それを殿下めがけ放り投げてきた。
それを見事にキャッチする殿下。
「聖典だ。本来は何百巻にも及ぶのだが、それは、お前のような
殺しはしない。
改宗する気になったら城に来い。食事のひとつでも出してやろう」
そう言いながら、次こそ本当にこの場を去っていった。
「捨てておしまいなさいそんな物！」
そうエラムに言われるが、捨てない。
さすが殿下。私の惚れた人ですな！なんちって。
あ、でも惚れてるのは本当だからね！？うん！そこは誤解ないように！
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作者名：真希 | 作成日時：2017年8月30日 18時
