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「貴様……いや……お前はエクバターナの……」
あっちがそう言うと、エラム殿は舌打ちを……え、舌打ち！？怖いよ！？
「甘ったれ坊っちゃん！」
「3年前のルシタニアの少年兵！？」
「お前、よく生きていたな！まっさきに死ぬタイプだと思っていたぞ！」
「はは……。まぁ、なんとか……」
こちとらあのダリューン殿がおられるからね。しかも、今はナルサス殿や、エラム殿、ファランギース殿にギーヴ殿がおられる。たまに、あしでまといなのではないかと、心配になるくらい強いから、皆さんは。
「あの時とは立場が逆だ。もう我々を
そういい、ふふんと鼻で笑うルシタニア兵。
そのルシタニア兵の言葉に、まゆを下げる殿下。
「……
「お前がしなくてもアンドラゴラスやアルスラーンがするだろうよ！なにせ、邪悪な異教徒の大将共だ！あいつら、2本のねじれた角が生えて、口は耳まで裂けて、黒い、とがった尻尾が生えていると聞いたぞ！その姿で皆を脅して従わせているに違いない！」
あれ？口の裂けがなかったらけっこう可愛い……。
「え、可愛い……。やだ可愛い！殿下になら私、脅されてもいいです！」
「A！？」
「その女、頭大丈夫か？ていうか、そんな悪魔が治める野蛮な国だから、見よ！神罰がくだったじゃないか！」
「殺しますか？」
「連れの兵がいるかもしれない。騒ぎを起こして我々の隠れ家が見つかるのは避けたい」
「ですね」
可愛い……。いますぐ殿下の頭に耳と、尻に尻尾をつけたい……。可愛い……。
「A、そろそろ戻ってきてくれ……」
「殿下、もうあれはダメです」
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作者名：真希 | 作成日時：2017年8月30日 18時
