アルスラーン殿下に、一生の忠誠を誓います。【アルスラーン戦記】 (ページ4)

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あれから1年が経過した。

今日も変わらず殿下はヴァフリーズ殿と稽古をしている。

そして、また剣は侍女たちの方に飛んでいった。

剣が払われ、虚しくなった腕はそのままで、口をへの字に曲げている殿下。可愛い……。

「またか……。何度やってもだめだ……」

と、肩を落とす殿下。そんな殿下に優しく声をかけるヴァフリーズ殿。

「そんな事はございませぬよ。確実に上達しておいでです。アルスラーン殿下」

「このザマでそんな事言われても実感が……。戦にでも出れば分かるのだろうけど……」

あ、なんか知ってる。

「……あ」

そうだ。思い出した。

もうすぐ殿下の初陣が始まるんだ。

それって、私は行ってはならないのだろうか？

……いいや。例え反対されても、私は行く。絶対に。

「アンドラゴラス陛下、少しお話が」

「なんだ」

やっぱり私、この人苦手だなぁ。怖いもん。

「私も、この戦に出陣したく、こうして参りました。よろしいでしょうか」

陛下は、1度考える素振りを見せ、許可してくれた。

よかったぁ！ま、ダメだと言われても行くけどね！