敵連合 開闢行動隊編 ページ20
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(AFO side)
僕はこの世に産まれてから、本当の【愛】を知らない。
どんな形をしているのか、どんな感情なのか、何百と生きてもその真実に辿り着くことが出来なかった。
《──兄さんに、【愛】などわかるものか！！》
愚かで可愛い弟よ…、お前は僕にそう言ったね。
だけど見てご覧。
僕の隣で、僕のシャツを着て、幸せそうに眠る少年を。
この子に逢うまでの僕は、お前の言うように【愛】なんて知らなかったさ。
形の無いものは信じることが出来なかった。
でも、【運命】…というべきかな。
Aを初めて見た瞬間に、「この子だ」と直感的に感じた。
だからあの時に声をかけた。僕の目に狂いはない。
弔と共に敵連合を導くのではなく、僕の隣に永久にいるべきだと思った。
この綺麗な髪１本から、足の爪先まで……全て僕のモノだ。
誰にも渡さない……勿論、弔にもね。
AFO「愛してるよ…A…」
眠るAの色白の頬に口付ける。
全てが愛おしい……ここまで誰かを愛したのは初めてだ。
弟よ、お前は僕には【愛】などわからないと言った。
でも残念だったね。僕はAと出逢ったことで真実の【愛】を知った。
つくづく、愚かで可哀想な弟だ。
暗く静かな寝室で、愛しいAの髪を優しく撫でる。
暫くしてからノック音がし、寝室のドアが開かれると、Dr.が紙を片手に入ってくる。
Dr.「先生、検査結果が出たぞ。」
AFO「流石はDr.だ。仕事が早くて助かるよ。
………で、どうだった？」
Dr.「先生の詠み通りじゃ。これは世紀の大発見じゃぞ。」
AFO「やはりそうだったか。初めから、妙な感じはしていたんだ。」
Dr.「死柄木と同じ《突然変異》じゃな。
両親のDNAは一致しておる。」
AFO「まぁそうだろう。この子を拾ってからどんなに調べても、他人の痕跡は見当たらなかった。」
Dr.「……じゃが、どうする？これがヒーロー側にバレたらえらいことじゃぞ。」
AFO「敢えてさ、Dr.…。」
次、敵連合が動くとき。
僕は一度Aから離れなければならない。
だけどこれは、僕達が永遠に愛し合うために必要なこと。
大丈夫…何百と生きてきたんだ。これくらい何ともない。
Aにとっては長い月日になるだろう。
これも成長のため。我慢してもらう。
僕は未だ眠り続けるAの耳元に顔を寄せて、夢の中の彼に言い聞かせるように呟いた。
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AFO「──A……君には、"個性"がある。」
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ミヤビ(プロフ) - すらいむさん» ご感想ありがとうございます！更新を楽しみにしてくださってありがとうございます。頻度は低くなりますが、何卒よろしくお願いいたします。 (2021年1月14日 16時) (
レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 通りすがりのなめくじさん» ご感想ありがとうございます！この作品をリピートしてくださってるなんて……凄く嬉しいです！！これからもよろしくお願いいたします！ (2021年1月14日 16時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
すらいむ(プロフ) - お疲れ様です！いつも楽しみに拝見しています。これから完璧な敵になるように育てられていく鬼龍くんを見るのが楽しみです。これからもお身体に気をつけて頑張ってください！ (2021年1月8日 2時) (レス) id: 1d56f99afd (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのなめくじ - こういうのはさぁ、、、好み！！！！！ 偉そうにすみません、もう何度かリピートさせていただいております、、めっちゃ好きです、文章お上手です控え目に行って最高です。かわいそ可愛い鬼龍くん大好きです、、、！生きる糧です応援してます、へへ (2021年1月6日 18時) (レス) id: d08d48dc41 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 雫さん» お気遣いありがとうございます！雫様もお身体に気を付けてお過ごしください！ (2020年12月18日 22時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2020年10月27日 14時
