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『すみません、カフェオレとキャラメルラテをお願いします。』
「かしこまりました。順番にお作りしますので、ランプの下で御待ちください。」
近くにあった珈琲チェーン店、フタバで会計を済ませて飲み物を受け取り、切島が待つ席に座る。
敵である僕が雄英の生徒に飲み物を奢るなんて考えたこともなかったけど、自分から誘ったんだから仕方ない。
カフェオレを彼に差し出すと、訝しげな顔をしながらそれを睨んだ。
『大丈夫だよ。毒とか仕込んでないから。』
切島「いや……そういうわけじゃ……」
『だったら何？君がカフェオレでいいって言ったのに、後から「やっぱり飲めません」とかやめてね？』
切島「カフェオレぐらい飲めるって！」
『じゃあ何でそんな微妙な顔するの？』
切島「……、」
キャラメルラテを一口飲んでからそう聞けば、今度はばつが悪そうな顔になって俯いた。
一体何だというのか。敵に飲み物を奢られることがそんなに不服なのか？
もしそうだとしたら、此方としても気分が悪い。
さっさと答えてくれないかな？と急かすように人差し指でテーブルをコンコンと叩く。
切島「………って…」
『え？なに？』
切島「奢らせちまって悪いなって…思って……」
『ブフッ！』
頬を掻きながら申し訳なさそうにそう言ってきた切島の言葉に思わず吹き出してしまった。
だって、そんな事気にしてたの？
普通だったら敵だからとか、さっき言ったみたいに毒が仕込まれてるとかそこら辺の心配だと思ってたのに、まさかの答えが【奢らせてしまった】という罪悪感が返ってきて堪えられるわけがない。
『アハハハッ！！そんな事気にしてるの？！』
切島「なっ？！そ、そんなに笑うなよ！！」
『だってさっきの会計の時も言ったじゃん。
"僕が誘ったんだから僕が出すのが筋"だって。』
切島「そ、そうだけどよ……やっぱ漢として他人に奢らせるのは抵抗あるっつーか……」
『いちいちそんなの気にしてたら、いつか背後からグサッと殺られちゃうよ？』
切島「ぐっ…！」
僕の言ったことに説得力があったのか、切島は冷や汗を流しながら黙り込んだ。
なんというか、今時珍しいタイプの男だな。
こういう人って《九州男児》とか好きそう。
そんな事を考えていたら、切島がやっとカフェオレに口を付けてゴクゴクと喉を鳴らしながら飲み干してしまった。
一気飲みかよ。
敵と対峙してる緊張からかはわからないけど、もう少し味わって飲んでほしかった。
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ミヤビ(プロフ) - すらいむさん» ご感想ありがとうございます！更新を楽しみにしてくださってありがとうございます。頻度は低くなりますが、何卒よろしくお願いいたします。 (2021年1月14日 16時) (
レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 通りすがりのなめくじさん» ご感想ありがとうございます！この作品をリピートしてくださってるなんて……凄く嬉しいです！！これからもよろしくお願いいたします！ (2021年1月14日 16時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
すらいむ(プロフ) - お疲れ様です！いつも楽しみに拝見しています。これから完璧な敵になるように育てられていく鬼龍くんを見るのが楽しみです。これからもお身体に気をつけて頑張ってください！ (2021年1月8日 2時) (レス) id: 1d56f99afd (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのなめくじ - こういうのはさぁ、、、好み！！！！！ 偉そうにすみません、もう何度かリピートさせていただいております、、めっちゃ好きです、文章お上手です控え目に行って最高です。かわいそ可愛い鬼龍くん大好きです、、、！生きる糧です応援してます、へへ (2021年1月6日 18時) (レス) id: d08d48dc41 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 雫さん» お気遣いありがとうございます！雫様もお身体に気を付けてお過ごしください！ (2020年12月18日 22時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2020年10月27日 14時
