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照れ臭そうに笑ったA君の左手薬指に嵌められた指輪がキラリと光る。
A君はかなり小大さんに惚れてるみたいで、プロポーズの時のサプライズはどうだったとか、彼女が泣いて承諾してくれた時はこっちまで泣きそうだったとか、新婚旅行はハワイに行く予定だとか…、いろいろと惚気話を聞かされた。
──あぁそうか…、結婚報告の為の誘いだったのか…、
ズシン、と心が重く伸し掛かる。
幸せそうにするA君を見ると、ヒーローとは逆の感情がグルグルと渦を巻いてくる。
《僕のほうが君を好きだったのに。》
《僕のほうが君のことを知ってるのに。》
《僕のほうが君を幸せにできるのに。》
今にも口から吐き出してしまいそうな淀んだ言葉を飲み込んで、作り笑いを浮かべながら「おめでとう。」と思ってもない祝の言葉を繰り返す。
緑谷「…かっちゃんは知ってるの？」
『知ってるよ。連絡しようとしたタイミングで向こうから飲みの誘いがあったから、その時に言ったんだ。』
緑谷「……そっか。」
かっちゃんは、どう思ったんだろ…。
受け入れたのかな？
それとも、僕と同じ感情なのかな？
『でさ、これは勝己君にも頼んだんだけど…、』
緑谷「ん？」
『結婚式でのスピーチを2人にお願いしたいんだ。』
緑谷「ぇ、」
『ほら、両親除いて僕と一番付き合いの長いのは2人だからさ！
親友代表としてスピーチしてもらいたいんだ！
唯のほうは拳藤さんがやってくれるって言ってたし。』
緑谷「………かっちゃんは何て？」
『ちょっと渋られたけど、引き受けてくれたよ！』
緑谷「……そっか。」
きっと、かなり嫌だったんだろうな。
でも好きな人からの頼みだし、実際僕達のほうが彼を理解してるのは事実だ。
かっちゃんが引き受けたなら、僕も引き受けなきゃいけないじゃないか。
緑谷「……いいよ。やる。」
『本当っ？！ありがとう出久君っ！！
やっぱり持つべきものは親友だ！！』
緑谷「……うん、」
"親友"…か、
僕はそれ以上を求めたかったんだけど……、もう繰り上がることはないんだね。
緑谷「………、」
『…出久君、大丈夫？もしかして体調悪い？
何か顔色悪いけど…、』
緑谷「っ、あ、ははっ…、何か呑み過ぎちゃったみたい…、」
『そっか…、じゃあ今回はお開きにしよう。
普段忙しいのに付き合わせてごめん。』
緑谷「気にしないで。」
心配そうに覗き込むA君の顔を、直視することができなかった。
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3.→←さよなら初恋の人 （緑谷出久） 勇者ああああ様リクエスト
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ミヤビ(プロフ) - あ。さん» あ。様コメントありがとうございます。実は…という感じで綴らせていただきました。 (1月12日 1時) (
レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - 更新ありがとうございます！荼毘も弔も昔鬼龍君にあってたんですね！赤ちゃんの鬼龍君とか想像するだけで可愛い... (1月11日 20時) (レス) id: 94da43d755 (このIDを非表示/違反報告)
個人情報は処罰 - はあぁぁぁぁ、、、、、、、、、、。すき…、、、、、泣きそう。 (12月14日 22時) (レス) @page29 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
アマンダ - 疲れが弾け飛びました!!もう本当に大好きです!!あれだけの情報からこんなに素晴らしい作品を生み出せるなんて尊敬を超えて崇拝したい!!私のリクエスト題名で少し長めという言葉を見た時心臓握られたかと思いました。本当に本当に有難うございます！私の心の支えです😭 (12月2日 0時) (レス) @page21 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - アマンダさん» アマンダ様、リクエスト承りました。完成まで暫くお待ち下さい。 (11月23日 19時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2023年11月3日 8時
