憧れの弟 (志村転弧) ページ33
.
(転弧 side)
僕のお家は、お父さん、お母さん、お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、華ちゃん、僕の6人家族。
お父さんはこの辺じゃ有名な実業家だけど、ヒーローが嫌いでとても厳しい。
僕が悪いことをするといつも怒鳴って、外に追い出されるんだ。
今日だって僕がテレビでヒーローの特集を観ていたら、普段より早く帰ってきたお父さんが物凄く怒って、庭に追い出されてしまった。
泣きじゃくる僕に寄り添ってくれる仲良しのポンちゃん。
そんな僕のもとに、お母さんは悲しそうな顔をしながら僕を抱き締めてくれた。
でもお母さん達は僕がお父さんに怒られていても助けてくれない。
それがどうしてなのか、僕にはわからなかった。
そんなある日、皮膚科の帰りだった。
お母さんと華ちゃんと歩いてたら、華ちゃんが「公園で遊びたい！」って言って寄り道することになった。
砂場で知らない子達と仲良く遊ぶ華ちゃんの姿をベンチに座りながら皮膚を引っ掻いてお母さんと眺める。
本当は混ざりたいけど、体の痒みでボロボロの皮膚をあの子達が見たら、きっと「気持ち悪い！」って言われてしまう。
楽しそうにする華ちゃんを…、心から羨ましく思った。
そんな時…、
「こんにちは。」
「あ、こんにちは。」
転弧「？？」
とても綺麗な女の人が挨拶してくれた。
指を咥える赤ちゃんを抱っこして、優しく笑いかけてくれる。
お母さんの知り合いなのかな？
「最近引っ越してきた鬼龍です。よろしくお願いします。」
「志村です。こちらこそ。」
お母さんと女の人は頭を下げあった。
どうやら知らない人だったみたい。
僕にもニッコリと笑ってくれる女の人に、妙なむず痒さと恥ずかしさでお母さんの後ろに隠れる。
「転弧、ご挨拶は？」
転弧「〜っ、」
「…ごめんなさい、この子照れ屋で。」
「構いませんよ。
…ほらA、お兄ちゃん達にこんにちは〜って。」
女の人は少し屈んで抱っこしてた赤ちゃんを見せてくれる。
クリクリでおっきな緑色の目はビー玉みたいにキラキラして、ふくふくのほっぺたは触ったら気持ち良さそう。
髪の毛はまだ薄いのがちょっと面白い。
「まぁなんて可愛い子！何ヶ月ですか？」
「まだ5ヶ月です。もう少ししたら公園デビューさせようかと思って。」
「女の子？」
「男の子です。よく間違えられるんですよ。」
「可愛らしいお顔してますもの。」
お母さんの隣に座った女の人の膝に赤ちゃんが御座りする。
ぽてぽてで可愛い。
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミヤビ(プロフ) - あ。さん» あ。様コメントありがとうございます。実は…という感じで綴らせていただきました。 (1月12日 1時) (
レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - 更新ありがとうございます！荼毘も弔も昔鬼龍君にあってたんですね！赤ちゃんの鬼龍君とか想像するだけで可愛い... (1月11日 20時) (レス) id: 94da43d755 (このIDを非表示/違反報告)
個人情報は処罰 - はあぁぁぁぁ、、、、、、、、、、。すき…、、、、、泣きそう。 (12月14日 22時) (レス) @page29 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
アマンダ - 疲れが弾け飛びました!!もう本当に大好きです!!あれだけの情報からこんなに素晴らしい作品を生み出せるなんて尊敬を超えて崇拝したい!!私のリクエスト題名で少し長めという言葉を見た時心臓握られたかと思いました。本当に本当に有難うございます！私の心の支えです😭 (12月2日 0時) (レス) @page21 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - アマンダさん» アマンダ様、リクエスト承りました。完成まで暫くお待ち下さい。 (11月23日 19時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミヤビ
| 作成日時：2023年11月3日 8時
