2. ページ42
.
『弔お兄ちゃんっ！！』
──ぴとっ、
死柄木「！？」
『ガリガリだめっ！
僕がお父さんの代わりになるから！！ガリガリやめてっ！！』
俺の顔に小さな両手が充てがわれる。
温かい掌と必死になって俺を止めようとするAに、スーッと苛立ちが収まっていくのがわかった。
死柄木「…………、」
『………ご機嫌なおった？』
死柄木「………あぁ。
でも、暫くこのままでいさして。」
Aと向かい合うように座って、数分顔に手を当ててもらう。
小さくて、全然お父さんとは程遠いけど……、かなり安心する。
あぁ〜何この天使…。
俺のこと心配してお父さんの代わりになってくれるとか、天使以外の何者でもないんですけど。
『弔お兄ちゃん、まだぁ〜？』
死柄木「まだー。」
『手疲れたぁ〜。』
死柄木「途中で辞めたらガリガリするからな。」
『だめぇ〜！』
死柄木「じゃあ頑張れ頑張れ。」
『むぅ〜っ、』
ちょっと手がぷるぷるしてる。可愛い。
今まで付けてた手からじゃ感じない人肌の体温が心地良く、少し眠くなってきた。
昼寝でもしようとAを抱き上げてベッドに引き摺り込むと、腕の中でもぞもぞと動いてパッ！と顔を上げる。
『弔お兄ちゃん寝るの？』
死柄木「ちょっとだけな。」
『じゃあ僕出てく。』
死柄木「だめ。お前も俺と一緒に寝るの。」
『僕眠くないです。』
死柄木「抱き枕はそんなの関係ないから。」
『抱き枕じゃないぃ〜！』
もぞもぞと逃げようとするAだけど、更にギュウッと抱き締めて阻止する。
先生の見様見真似で頭を撫でたり背中を叩いたりすると、だんだん動きが小さくなっていき、次第に小さな寝息が立ち始めた。
そっと顔を覗き見れば、さっきまで開いてた目が伏せられていた。
死柄木「…………寝るのはやっ。」
流石先生流あやし術。
寝顔も可愛い。ホントに天使。
さっきまで俺の顔に充てられていた手をぷにぷにと弄くって、柔らかい髪に顔を埋めて目を閉じる。
うとうとする意識の波に任せ、全てを遮断した。
.
.
.
──コンコン……、ガチャッ、
AFO「弔、そこにAはいる──………おや？」
死柄木「………………。」
『すー…、すー…、』
AFO「……………暫くそっとしておくか。」
。
真っ赤な柘榴 (AFO)※残虐表現あり→←天使のお手々 (死柄木弔)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アマンダ - ミヤビさん» ありがとうございます！！！楽しみにしてますっ！ (11月7日 6時) (
レス) id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - アマンダさん» アマンダ樣、リクエスト承りました。こちらではお話がいっぱいで載せられないので続編にて投稿いたします。完成まで少々お待ち下さい。 (11月3日 8時) (レス) id: 8b80540195 (このIDを非表示/違反報告)
アマンダ - 更新ほんとに嬉しいです！先生かっこいい、リクエストいいですか？鬼龍くんがテレビのスーツを見ていて(先生に似合いそうで)かっこいいって言って先生の誤解で嫉妬とか先生が嫉妬する系が…まぁ先生はいつも嫉妬してるんですけど…受け付けてなかったらすいません！ (11月3日 2時) (レス) @page50 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - 更新ありがとうございます！！タバコ吸ってる先生絶対カッコええ...鬼龍君も超可愛いです (11月2日 22時) (レス) id: 94da43d755 (このIDを非表示/違反報告)
消しゴム頭(イレイザー) - 死ぬほどかわいい…尊い… (10月15日 13時) (レス) @page46 id: 15065c9ce2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミヤビ
| 作成日時：2023年2月22日 18時
