サバナクローの美猫さん

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見知らぬ生徒は顔面蒼白になりながら頭を抱えた。
チラッと見えた腕章はエース君と同じハーツラビュル寮のようだから、恐らく新入生だろう。

弁解を述べるユウ君が言うには、エース君は窓拭きをサボろうとしていたらしくそれを偶々一緒にいた彼と咎めようとしたところ、グリム君が逃走。
３人で追いかけた末に、グリム君が逃げ込んだ食堂のシャンデリア目掛けて彼がエース君を魔法で浮かせて落としたそうな………。


『な、なんてことを……』

ラギー「あぁーぁ……こりゃヤバいッスねぇ。」

？？「ち、違うんですっ！！元はと言えばこの毛玉が──…！！」

エース「──お前……っ、ばっっっかじゃねぇの！！？？グリムは捕まえたとはいえシャンデリアぶっ壊したのが学園長に知られたら──！！」



クロウリー「知られたら………何ですって？」



「「「『！！？？』」」」


い、いつの間に……っ！？

ユウ君の背後に現れた神出鬼没の学園長が、怒気を孕んだ声を出しながら壊れてしまったシャンデリアを見て腕を組む。
明らかに怒っている学園長に、この場にいる全員から冷や汗が噴き出すのがわかった。


クロウリー「あ〜な〜た〜た〜ち〜は〜〜〜ッ
一体何をしているんですかッッッ！！！」

『にゃあっ！？耳が痛いぃ！！』


学園長が大声で怒鳴るもんだから、痛いくらいにキーンと耳鳴りがして思わず耳を抑えた。
ガミガミとグリム君を含めた４人に怒ってる学園長の声がほぼ聞こえない状態でその光景を眺めてたら、エース君とバッチリ目が合って何故か希望に満ち溢れた笑顔を向けて走ってきた。

え、何々怖い……


エース「なぁアンタさ、石像直したときみたいに魔法でシャンデリアも直してよ。」

ラギー「何スかこいつ…図々しい。」

？？「やめろエースっ！先輩に失礼だぞ！！」

エース「いいじゃん別に。つーかお前が俺を投げたからシャンデリア壊れたんだろ？直せんの？」

？？「や…それは…っ」

エース「だろ？だったらこの人に頼むしかないって。ほらあの朝やった魔法でさ！なんとかなんない？」


「このとーりっ！！」と頭を下げて両手を合わせたエース君。
黒髪の男の子も困った顔をしながらも僕にすがるような目を向けてきてどうしようと頭を悩ませた。






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