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──痛い…、痛いよっ……
体も熱いっ…、焦げ臭いっ……、
真っ赤だ……全部…炎と、血の赤……。
家が燃えてる……、
お父さんとお母さんが、血を流して死んでる。
──僕も、死ぬのかな…？
ヒーローに助けてもらえないまま……きっとこのまま死んじゃうんだ……、
《──、》
…………声がする。
《──…、》
誰の声なんだろう？よく聞こえない。
《……──………ょ、…、》
優しくて……温かい、大好きな声。
どうして、僕はこの声が好きなんだろう？
ポツリポツリと降りだした雨が、どんどん強く降ってくる。
これで火も消えるかな……。
意識もボヤけてきた。
体も冷たくて、手足の感覚が無い。
あぁ……僕はもう死ぬんだ……。
そう悟って、目を閉じる。
《──…あぁ…可哀想に。こんなに濡れて、寒いだろう？》
『………っ…、』
さっきの人の声だ。ハッキリ聞こえる。
ふわりと体が浮いて、男の人が冷えた僕の体を温めるように抱き締めてくれた。
ぼんやりと目を開けて、その姿を確認する。
黒いスーツ……、口元まで見えるけど、鼻から上がボヤけて見えない。
優しく微笑む男の人は、僕のおでこと自分のおでこをくっ付けて、さっきよりも強く抱き締めてくれる。
凄く温かくて……優しい匂い……。
《──もう大丈夫……僕がいる。》
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『………っ！』
──今のは……夢？
凄くリアルで、怖い夢だった。
でも、僕を抱き締めてくれたあの人は……とても暖かくて、優しくて、安心する。
一体誰だったんだろう？
看護師「あら、起きたんですね。２日は寝てましたけど体調は如何ですか？」
僕、２日も寝てたんだ…。
ワゴンを持った看護師のお姉さんが病室に入ってきて、僕が「大丈夫です」と返事すると、僕のベッドに付けられてるテーブルをお腹の上に設置してくれた。
朝ご飯かな……お魚のいい匂いがする。
看護師「まずは体温を測りましょうね。
はい、コレを口に咥えてください。」
『ん…』
看護師さんが出した体温計の先っぽを咥えて、音が鳴るのを大人しく待つ。
風邪引いてないのになって思ってたら、意外と早く音が鳴って口から離す。
看護師さんは体温を確認した後、テーブルにご飯を置いてくれた。
ご飯に、お味噌汁、お浸し、鮭、卵焼き、ヨーグルト……こんな朝ご飯初めて。
病院のご飯は美味しくないって聞いてたけど、僕にとっては凄く美味しかった。
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mikitty(プロフ) - コメント失礼します！この小説面白いですね！高評価しておきました！更新楽しみにしています！ (2021年3月27日 18時) (
レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - しのぶ様、えど様、ご感想ありがとうございます！精一杯頑張ります！ (2021年3月24日 21時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - すごく面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2021年2月25日 14時) (レス) id: 1af688c46c (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 頑張って下さいね！ (2021年2月10日 22時) (レス) id: 399359edd6 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤビ(プロフ) - 皆様ご感想ありがとうございます！まとめてで申し訳ありません。気が付いたらコメントが溜まっておりました……。更新を楽しみに待っていただきありがとうございます！プライベートもあるので、頻度は下がると思いますが何卒よろしくお願いいたします！ (2021年2月2日 8時) (レス) id: 1bc8c891e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヤビ
| 作成日時：2021年1月8日 1時
