軋む心4 (ページ36)

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認めたい…認められたいページ36

【春一、そんなに重い物持たせたらダメよ。】

【俺だって持たせたくないって凛華！でも可愛いだろ？】

【A。重くはないの？】

【Aまだまだ持てるよ！】

【ふふふ、腕がプルプルしてるわよ？】

【持てるもん！それに自分で持たないと意味ないもん！】

【偉いな〜、A！】

夢？これは初めてスナイパー銃を二刀流した時の幼き夢

この時のオレはまだ小さくて両手で2つ持つのがやっとだった

【坂下を驚かせるもん！】

そうだ、換装してアイビス二刀流して坂下を撃つ練習してたんだ
それも内緒で

それから…それから

「お嬢、起きましたか？」

貴『けぃちゃん…起き…なんで居るの？』

けぃ「では俺は下がりますね。」

今「宮本。」

貴『ﾋﾞｸｯなに？』

今「ずっと呟いてたわよ、《坂下》、《春》、《凛姉》って。」

水上「俺らそないに頼りないん？」

貴『違う！そうじゃない！』

今「その3人やメイド長さん達だけじゃなくてもっと頼って欲しいんだけど。」

貴『頼ってる、だから』

水上「だから"呼んだ"？」

貴『！』

今「言ったでしょう？もっと頼って欲しいって。朝食作るのだって私も手伝えるわ！勉強だけじゃなくて他のことだって！」

水上「宮本ちゃん、1人でなんでもやりすぎや。だからキャパオーバーになるんやで？それとも泣くくらい嫌なんか？」

貴『違う！…だって今はもう《独り》なんだからなんでも出来なきゃ…《みんな》なんでも出来てた！だから私だって！』

今「貴女は《独り》なんかじゃない！少なくても"今目の前に"2人居るでしょう？」

【簡単に人を信用するな、Aはなんでも信用しすぎだ。自分で出来なきゃ一人前とは言わない。】

【一人前になってから人を信用しろ。】

貴『！早く一人前になりたくて…そしたらきっときっと…』

『みんなのこと心から信用出来るから…』

今と水上が顔を見合わせる

今「呆れた、貴女はとっくに一人前よ。じゃなきゃ誰かの面倒見るなんてことできないわ。」

水上「今ちゃんの言う通りや、ひとりひとりのこと考えてプリント作ったり20人以上の飯作ったり普通出来ひんて。宮本ちゃんの言う《みんな》の基準は知らんけど、充分やて。」

だってまだAは坂下みたいに強くない、春みたいに人の声を聞き取れてない、凛姉みたいに頭良くない

今「！ちょっと泣かせないでよ！」
水上「え？今の俺が泣かしたカウントなん？」

「お嬢は一人前ですよ。2人が証明してくれたでしょう？」