軋む心2【ワールドトリガー】 (ページ12)

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けぃとお嬢ページ12

貴『けぃちゃん…』

けぃ「もうお嬢を苦しめる人達は居ませんよ、大丈夫です。」

貴『ありがとう』

けぃ「もう独りにしませんから、頼ってください。」

けぃちゃんに抱きつき震えが収まるのを待つ
あやす様に背中を優しく撫でられる

少ししたら呼吸も落ち着き手の震えも収まった

貴『ありがとね、けぃちゃん。』

けぃちゃんはいいんですと優しく笑う

けぃ「俺にはお嬢に拾ってもらった恩義があるんですから。まだ返せてないので返させて下さい。」

貴『ｸｽｯ一生かけて返してもらわないとね。』

けぃ「！そうですね。」

貴『けぃちゃんのおかげで落ち着いた、下に降りるよ。』

けぃ「また何かあったら呼んで下さい、使用人室に居ますので。」

貴『うん！』

下に降りるとみんなものすごく勉強してる
さすがに堪えたかな

来馬「Aちゃん、もう大丈夫なの？」

控えめの声で言ってくれるあたりお姉ちゃんも例外とみなしたのかな？

貴『うん、大丈夫。』

外を見ると少し雨が降りそうだった
お客様がいるけど仕方ない

席を立ってベランダの窓を開ける
籠からタオルを出して

貴『野良、雨降るからこっちこい！』

「にゃーん」

貴『相変わらずお前は賢いな。ほら、足拭け。』

「にゃー」

貴『にゃーじゃねぇの、拭くからな。』

子猫の足を拭いてやると子猫はキャットタワーに突撃して行った

菊地原「なに？猫？」

隠岐「なんやみやちゃん先輩猫飼っとんたんですか？」

貴『我が物顔で出入りするから半飼い猫。休憩時間にキャットタワー行くといい、人懐っこいから噛んだりしないぞ。』

当真「そりゃあ楽しみだ。」

猫のおかげで空気が和んだか

そこに新しい足音が聞こえてきた

貴『メイド長！』

玄関まで走りドアを開ける

貴『こないだ振り！さ、入って！』

メイド長「妹はどうです？」

貴『合格！』

メイド長「それなら良かったです。お嬢様、元気なのはいい事ですが無理はなさらないでくださいね。」

貴『…けぃちゃんから聞いたの？』

メイド長「えぇ、お嬢様の状態は把握しないといけませんからね。」

貴『…そう、あ！持ってきてくれた？』

メイド長「勿論でございます。」

貴『じゃあ置いてくるね。』

メイド長「では私は夕飯の準備を致しますね。」

貴『よろしく！』

鼻歌交じりでお風呂場に行く
うちのお風呂は広い

今日もまとめて入ってもらうか

えーと、男子のところはどこだ？
あとはイツメンに任せよう