第三十二話 ページ35
「はい、ここやよ」
「えっ…」
志麻さんが連れて来てくれたのは、少し年季の入ったレトロな喫茶店。
もっと…この前のラーメン屋みたいなのを想像していたけど…
この喫茶店は…特別思い入れがあるのかな。
「ここには、上京してきてからずっと通ってると言っても過言じゃないくらい、お世話になってんねん。ここのご主人とも仲が良くてな」
「なんか…意外です」
「どういう意味やっ！」
そう言ってぺしっと私の頭を叩いてへらっと笑う志麻さん。
軽くしたつもりなんだろうけど、それが結構痛くて、頭を摩りながら、店内へ。
中も外見と同じような雰囲気で、カウンターでお客さんの相手をしていた、ここのご主人の様な男性が、話しかけてきた。
「おや、しまくん、今日は彼女連れかい？」
「いえ、この子はそんなんじゃありませんよw強いていえば、仕事仲間ってやつです。それより、お父さん、いつものランチセット2つお願いします」
可愛らしいアンティークの椅子に腰掛け、志麻さんの、仕事仲間、という言葉に対して少し嬉しく感じる。
志麻さんも向かいの椅子に座って、ちょっと前の話題に戻るんやけど、と話し始めた。
「Aちゃんってさ、結局のところ、キヨさんとどんな関係なん？」
「えー…ただのお隣さんってだけですよ。でも、私がそのアパートに越して来てから、妙に干渉してきて。いつの間にか部屋の合鍵持ってるし、いつの間にか食費まで持ってくれて…」
「親みたいな存在やねんやな」
「建前ではそうですけど、中身はどうだか…」
全然知らない他人、しかも男に食費持ってもらってるって、私の方がおかしいんじゃないかって。
来るたびに暴言ばっか吐きまくってるし、うるさいし、嫌なヤツだけど、そういう面では何だか世話になっているというか。
いまいちアイツのことはよく分からない。
「いやいや、意外とAちゃんのこと大切に思ってるんかもしれんよ。まぁ、俺もまだAちゃんと会ったばっかりやから何言うてんねんて思うかも知れんけど」
「うーん…志麻さんこそ、何でそんなことを？」
「あー、この前、最俺のこーすけさんと大阪で飲みに行ったんよ。もちろん、他の実況者さんも込みで」
そう言えば、この前三人が来た時そんなこと言ってたな…
話の途中で、頼んでいたランチセットが届き、美味しそうな香りが漂う。
思わず美味しそう！と言ってしまった私に、志麻さんも、そうやね、と言って笑ったのだった。
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お茶丸。(プロフ) - しい。さん» ご指摘ありがとうございます！すみません、不覚でした…ご指摘のあった部分だけ修正しておきましたので、確認おねがいしますm(_ _)m (2018年10月24日 19時) (
レス) id: 6dbb0f543c (このIDを非表示/違反報告)
しい。 - コメント失礼します。指摘なんですが、天月さん公式マーク入ってないのでそこは注意して下さい、ふと気になりました。 (2018年10月23日 22時) (レス) id: 3e3e1564a7 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - スイさん» コメントありがとうございます！！なかなか厄介になってきますので頑張って着いてきて貰いたいです(；´∀｀)そんな風に言って貰えると嬉しいです、頑張ります｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡ (2017年12月10日 12時) (レス) id: 9a94446a1d (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - すごく面白いです！キヨさんと夢主ちゃんの親御さんにはどんな関係が…(・Д・) 続き楽しみです！頑張って下さい！ (2017年12月9日 13時) (レス) id: 77c9f3f671 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - Limさん» コメントありがとうございます！！そうなんですよね。私自身、関西地方の者なのですが、志麻さんとセンラさんの口調の違いが難しくてですね…御指摘ありがとうございます、その事も念頭に置きながら、今後更新していこうと思います(´･ω･｀) (2017年12月4日 7時) (レス) id: 1dccf2b581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年9月3日 21時
