第五十四話 ページ9
その後、志麻さんと協力して全力でパソコンと向き合った結果、動画は最高にいいものが出来た。
そして、私のライブのお手伝いは、終了したのだった。
「Aちゃんお疲れ様ー！！」
「まふ！ありがとう、何かあったの？」
仕事が終わって家に帰ると、まふが突然家に来てくれた。
さっきお疲れ様、バイバイ、とか言ったのにな。
「Aちゃんのお疲れ様会やろうと思って、オレンジジュース持ってきたよ！」
「まふ一人？そこはお酒じゃないんだw」
「Aちゃんにお酒なんか渡したらすぐ酔って寝ちゃうでしょ」
ぷんぷん怒るまふに、その節はすみませんでした、と謝って、中に招き入れると、まふは、ぴょこぴょこと挙動不審に動きながらリビングの椅子に腰掛けた。
どうしたのだろうか。今日はいつもよりも無駄な動きが多い。
さっきは何ともなかったのに…
「Aちゃん、そこに座って」
「ん？ど、どうしたの」
まふの言う通り、テーブル向かいの椅子に座る。
すると、彼は背中に隠した両手をパッと私の目の前に出して見せた。
「じゃん！！」
「えっ、なに、えっ？！」
まふがはいっ、と差し出したのは、水色のリボンで包まれた赤の紙包み。
紙包みにはメッセージカードが貼ってあって、協力ありがとう、お疲れ様、と書かれている。
「これを…私に？」
「そうだよ！そうじゃなかったら僕大分恥ずかしいことしてるからね！」
あけてみて、と言われて、決して綺麗ではない開封方法であけてみると、中に入っていたのは緑色のマフラー。
緑は私のイメージらしい。
うらたさんと被らない？
「どう…かな」
「うれしい、ありがとう…」
よかった、とまふは笑うけど、ちょっと元気のない笑いだった。
やっぱりおかしい。
戸惑いやら哀しみやらが目に現れてる。
「まふ、やっぱり今日なんかあったでしょ」
「えっ、な、なんで」
「さっきから無駄な動きが多い」
バレた？と、笑うまふ。笑うというか、枯れた笑いだった。
「僕の話、聞いてくれる？つまらないよ？」
「悩み相談って感じ？大丈夫、聞くよ」
そう言うと、まふはありがとう、と言って、はぁ、と一息ついて話し出した。
どこか嬉しそうな、悲しそうな、そんな目をしたまふを心配げに見ながら、私は彼の話に耳を傾けるのだった。
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あ - 「つゆ知らず」ではなく「つい知らず」では？ (2019年11月23日 19時) (
レス) id: a5d39e3f52 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！！続き……どうなるんでしょうね！！(考えてない)後付けが得意なのでどうなるやらって感じですが、楽しみにして下さっている方がいるから頑張れるってやつです！私のモチベにも繋がるので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 続きが楽しみすぎる…！ (2018年9月24日 19時) (レス) id: cc1af6d8b8 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - やさん» コメントありがとうございます！！いや、そんなこと言ってくださるとは…ありがとうございます！完結…今のところしそうにないですがいつかしなきゃならないんですよね…(-＿-)頑張ります、応援よろしくお願いします！！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして。夢主さんの自分らしくて可愛いところも、歌い手さん方の優しいところも全部全部ドツボの作品です、、！完結まで待ってます（＾_＾） (2018年6月30日 21時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年12月26日 10時
