第九十三話《 まふまふside 》 ページ49
「お邪魔しまーす！」
「まふまふお前まじどういうつもりなの」
「色々事情があって…」
次の日、僕はキヨの家を訪ねた。
唐突に来たのにはちゃんと理由があって。
「で？なんの事情でうちにわざわざきたんだよ」
「Aちゃんに…伝言を頼みたくて…」
「はぁ？？？」
お前自分でLIMEすればいいじゃん。
そう彼は呆れた顔で言う。
まぁその通りだし昨日そうしようと思ったんだけども。
「なんか…前にちょっと中途半端な感じで別れちゃって…軽くお誘いできないっていうか…」
「そんなもんあいつが気にするとは思えねーけど。俺は絶対気にしない」
「キヨはそうかもしれないけど！LIME打とうとしたら手が震えちゃって送信出来なくて！本気で困ってるんだよ！」
「お前そんな慎重なやつだったか？」
彼は依然として変なやつを見るような目で僕を見る。
キヨに頼んだのはやっぱ間違いだったかな…
いや。こうしている間にも隣ではAちゃんが普通に居るんだ。彼が一番最適だろう。
そう隣の壁を見つめていると、突然隣の壁からドタドタと音が聞こえてきた。
「え、隣なにやってんの…」
「あー、なんか男連れ込んでなんかやってんじゃね？さっきあいつイケメンに追い出されたっつってドアの前に座り込んでたの見たけど」
「え…男？」
キヨの言うことはいつも100％じゃないから、間違いだと信じたいが、この音の正体がとても女友達とは思えない。
「まさか…部屋に無理矢理連れ込まれたとか…」
「んなわけねーだろ。出てきたのもなんか好青年って感じだったし。多分年下じゃね…てかお前嫉妬してんの？w」
「しっ、嫉妬？！し、してない…と、思う…」
キヨがニヤニヤとこちらを見てくる。
でも嫉妬してるのは事実だ。彼女のことが好きだから…好きになってしまった以上、自分より彼女の近くにいる男性が気になるのは当然だ。
すると彼は薄々僕の恋に気づいていたのか、僕の肩にポンと手を置いた。
「あいつは攻略最難関だからお前、頑張れよ」
「キヨそれ本気で言ってないでしょ…まぁいいや、取り敢えず、伝言、頼んだから」
「はいはい、りょーかいりょーかい」
キヨの家を出てから僕は早歩き気味に家に帰った。
しかし、先程の彼の言葉が脳裏から離れなかった。
「嫉妬…か」
そしてそこで自分の、Aちゃんへの想いの重さに自覚して、僕は、はぁ、とため息をつくのだった。
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あ - 「つゆ知らず」ではなく「つい知らず」では？ (2019年11月23日 19時) (
レス) id: a5d39e3f52 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！！続き……どうなるんでしょうね！！(考えてない)後付けが得意なのでどうなるやらって感じですが、楽しみにして下さっている方がいるから頑張れるってやつです！私のモチベにも繋がるので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 続きが楽しみすぎる…！ (2018年9月24日 19時) (レス) id: cc1af6d8b8 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - やさん» コメントありがとうございます！！いや、そんなこと言ってくださるとは…ありがとうございます！完結…今のところしそうにないですがいつかしなきゃならないんですよね…(-＿-)頑張ります、応援よろしくお願いします！！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして。夢主さんの自分らしくて可愛いところも、歌い手さん方の優しいところも全部全部ドツボの作品です、、！完結まで待ってます（＾_＾） (2018年6月30日 21時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年12月26日 10時
