第七十九話 ページ35
「はぁぁ…」
「うわっ、お前、こんな所で何やってんだよ…鍵失くしたか？」
「んなわけないでしょ。追い出されたんだよ…」
深いため息をついてその場に座り込んでいると、何処かから帰ってきた隣人、キヨが声掛けてきた。
救世主でも何でもないんだけど合鍵くれ…
「追い出されたぁ？家賃の払い忘れとか？それとも…アッ、男に捨てられたか…可哀想に」
「お前私のことどんな奴だと思ってんだよ」
「どんな奴って…ビッチだろ」
「ちげーわしね」
合鍵貸せよ、お前。持ってんだろ、と言うと、キヨは、えーどーしよっかなー、と腹立つ返しをしてきた。
そういうとこだよ、お前がモテない理由は。
「合鍵が欲しいか？」
「…キヨ様合鍵をお渡しになって下さい」
「有名実況者の？」
「有名実況者キヨ様！！」
こいつマジで頭ん中小学生なのかも知れない。
私が言いたくないのを我慢して言っているにも関わらず、キヨは調子に乗って、土下座が足りないなぁ、なんてふざけたことを言い出した。
別にそこまでして中に入りたいわけでもないんだけど、この状況からしてしないとこいつはしつこく要求してくるだろうな…ほんとにめんどくさい。
「有名実況者キヨ様！合鍵を私に…_____」
「Aちゃーん、入っていい……よ…？！」
私が覚悟を決めて土下座を試みたその瞬間。
何とも悪いタイミングで家のドアが開き、ななもりさんに土下座姿を見られる始末。
「失礼しました」
「いやいやいや！！」
ドアを閉めようとするななもりさんの手を慌てて止めると、Aちゃん…そんな趣味が…と語弊があり過ぎる発言。
そんな趣味ってなんだ！土下座が趣味って！
再びすすすーっとドアを閉めようとするななもりさんに一部始終を説明すると、やっと彼は中に入れてくれた。
キヨは1番つまらなそうな顔をして帰っていった。
お前が元凶で変な趣味の人になりかけたんだよ！少しは反省の色を見せろ！！
「さっきの人、お隣さん？」
「はい…すみませんななもりさん変なとこ見せちゃって」
「うん、それはいいんだけど。ななもりさんて長くない？w皆みたいに呼んでいいよ。そんな年離れてないんだから敬語もいらないし」
「え、じゃあ、なーくん…？」
私がそういうと、なーくんは、ん、偉い偉い、と私の頭を撫でた。
そういうとこがお兄さんみたいで、つい敬語を使ってたんだけどなぁ…
そう思いながらも、彼に手を引かれて、私はリビングへ戻るのだった。
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あ - 「つゆ知らず」ではなく「つい知らず」では？ (2019年11月23日 19時) (
レス) id: a5d39e3f52 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！！続き……どうなるんでしょうね！！(考えてない)後付けが得意なのでどうなるやらって感じですが、楽しみにして下さっている方がいるから頑張れるってやつです！私のモチベにも繋がるので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 続きが楽しみすぎる…！ (2018年9月24日 19時) (レス) id: cc1af6d8b8 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - やさん» コメントありがとうございます！！いや、そんなこと言ってくださるとは…ありがとうございます！完結…今のところしそうにないですがいつかしなきゃならないんですよね…(-＿-)頑張ります、応援よろしくお願いします！！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして。夢主さんの自分らしくて可愛いところも、歌い手さん方の優しいところも全部全部ドツボの作品です、、！完結まで待ってます（＾_＾） (2018年6月30日 21時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年12月26日 10時
