第七十三話 ページ29
次の日。
私は皆に迷惑をかけたため、後日皆にご飯を奢るということで許してもらった。
映像制作の際、出演者の皆にLIMEでグループを作ってもらって、先程その連絡が来たところだ。
今日は昨日の疲れか、布団から起き上がることもままならず、ぼーっと天井を見つめていた。
『…俺と、付き合って下さい』
あんなこと言われたのは生まれて初めてだ。
今まで男性を特別に見ることなんて全くなく、逆に見られることもなかったので、あの時は本当に驚いた。
まぁ薄々気づいていたはそうなんだけど…
中学の時に一回だけ付き合った人がいる。
幼馴染で、ずっと一緒にいるんだから、付き合ってんのと同じだろ、という謎の論理を語る馬鹿と、数ヶ月間。
結局私も其奴の事が好きになってて、別れようぜ、なんて言われたその日の夜は、訳もなく涙を流したものだった。
次の日には仲は戻っていたんだけどね。中学の頃は感情の移り変わりが激しかったから。ほら、思春期ってやつ。
だから、なんだかんだ、数少ない、心から好きだって言ってくれた人の一人なのだ。そらるさんは。
なのに、私は断った。
何故か？私だって分からない。
彼は私がふった理由を聞かなかった。多分、彼には分かっていたのだろう。その理由が。
むしろ彼は笑っていたよな、すっきりした様な笑顔だった。
私はいつも優柔不断で、お酒でも飲まない限り、はっきりと物事を決めるなんてことはできなかった。
そんな自分があの時きっぱり断れたのはなにか原動力となるものがあったはずなのだ。
「まぁそんなこと、考えてもキリがないか」
でも、そらるさんは私の知らない私を分かっていたんだよ？知りたくないの？
頭の中の私がそう囁いているような気がするが、自分の分からないことは、考えれば考えるほど、迷宮入りするものなのだ。
そんな事をしてるから、何年も引きこもることになるんだ。
もう自分には居場所がある。時間を無駄にする様なことをしていても仕方がない。
そうきっぱりと思考の止めに入った時だった。
「ん、電話…」
こんな朝早くから誰だ、と言いながらちら、と時計を見ると午前10時を指していた。
うん別に朝早くでもなかったわ。
「はいもしもし…」
--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------
何ヶ月でしたっけ、長い間失踪してましたすみません
やっとアプリを入れたので更新速度は気持ち早めになると思います…本当にお待たせ致しました…
by お茶丸。
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あ - 「つゆ知らず」ではなく「つい知らず」では？ (2019年11月23日 19時) (
レス) id: a5d39e3f52 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！！続き……どうなるんでしょうね！！(考えてない)後付けが得意なのでどうなるやらって感じですが、楽しみにして下さっている方がいるから頑張れるってやつです！私のモチベにも繋がるので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 続きが楽しみすぎる…！ (2018年9月24日 19時) (レス) id: cc1af6d8b8 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - やさん» コメントありがとうございます！！いや、そんなこと言ってくださるとは…ありがとうございます！完結…今のところしそうにないですがいつかしなきゃならないんですよね…(-＿-)頑張ります、応援よろしくお願いします！！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして。夢主さんの自分らしくて可愛いところも、歌い手さん方の優しいところも全部全部ドツボの作品です、、！完結まで待ってます（＾_＾） (2018年6月30日 21時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年12月26日 10時
