第六十七話 ページ23
「あの…なんかどんどん人気が無くなっているような…」
「えー？あっ、ごめーん、俺ら逆方向向かって歩いてたみたいw」
わざとだろ、絶対わざとだろ。
まぁこんな予感はしてましたけど？！
不良二人に頼った所ですんなり東京駅まで送ってくれるわけがないことくらい分かってましたけど？！
…ここどこだマジで。
今すぐ別れてタクシーを探したい所だが、男性に、肩に手を回されてがっちりとホールドされていて逃げることも出来ない。
辺りはもうすっかり暗くなっていて、街灯の明かりだけを頼りに歩いているような気がした。
「お前何やってんだよwどうする？Aちゃん、もう真っ暗だけど、一人で帰れないでしょw」
「うわ、まじだ、真っ暗じゃん…ねぇ、Aちゃん、俺ん家来ない？一晩泊めてあげるよ」
因みに、俺一人暮らしだから大丈夫だよ、と付け加える男性。
何が大丈夫なものか。
逆に不安すぎるわ。
それが目的だったのか、と着いてきたことを後悔する。
が、もう遅い。私は男性の強い力には流石に抗えず、手を引かれるままに。
「あのっ…別に、一人で帰れますっ…から！」
「本当？wでもAちゃんさぁ、さっき迷っ」
男性の声はそこで途切れてしまった。
そして直後、いっ…てぇ、と苦痛に歪んだ声が聞こえた。
何が起きたのかわからず、声のした方を見ると、男性は頬を抑えている。
今の一瞬で誰かに殴られたのだ。
一体誰に…と目線を上に上げると、そこには見慣れた人物が、見たこともないような形相で佇んでいた。
「えっ……まふ？！」
「Aちゃん、これ、どういう事…」
「なんだよ、お友達のお迎えか。よかったねぇ、Aちゃ…」
「俺の友達気安く下の名前で呼んでんじゃねぇ、よっと!!」
私の肩に手を置いた男性の手をパチンと音がするほど乱暴に振り払うまふ。
いや…この人は本当にまふなのか…？
と思ってしまう程に、彼の言動や表情は暗く、強く歪んでいるようだった。
「…ちっ、彼氏かよ…おい、諦めるぞ」
「あとちょっとだったのに…くそッ」
そう捨て台詞を吐いて、男性二人は走って去っていった。
後には静寂が残るのみ。
「Aちゃん」
「…は、はいぃ？！」
急に名前を呼ばれて思わず声を裏返してしまう。
だって、今の光景が信じられなくて。
____いつも元気なまふが、その時初めて恐ろしいと思った。
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あ - 「つゆ知らず」ではなく「つい知らず」では？ (2019年11月23日 19時) (
レス) id: a5d39e3f52 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！！続き……どうなるんでしょうね！！(考えてない)後付けが得意なのでどうなるやらって感じですが、楽しみにして下さっている方がいるから頑張れるってやつです！私のモチベにも繋がるので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 続きが楽しみすぎる…！ (2018年9月24日 19時) (レス) id: cc1af6d8b8 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - やさん» コメントありがとうございます！！いや、そんなこと言ってくださるとは…ありがとうございます！完結…今のところしそうにないですがいつかしなきゃならないんですよね…(-＿-)頑張ります、応援よろしくお願いします！！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして。夢主さんの自分らしくて可愛いところも、歌い手さん方の優しいところも全部全部ドツボの作品です、、！完結まで待ってます（＾_＾） (2018年6月30日 21時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年12月26日 10時
