第四十八話 ページ3
その時、私は口を開いたまま一時停止した。
聞き間違いか、空耳かと疑った。
だってそんな一気に暴露してくる？！
『ちょっと、びっくりしたかな。言わなくてもわかるとは思うが、そうなると、お前の実の母親は、キヨくんの母親となる』
『そっ…それは、いいんだけど、』
『要するに、Aを今までキヨくんと一緒に居させたのは、兄妹だってことを自然に知ってもらうためでもあったんだよ。どうせ、こんな事を子供の時のお前に言っても、もっと暗い子に育っていたかもしれないからな、黙っていた』
父さんは、悲しそうな笑みを浮かべていた。
仕事を反対するのは、記憶障害の私が、母さんみたいにならないようにしたいから。
嘘ばかりついたのは、昔の家族との絆を自然に思い出させるため。
つまりは、今回の件は全て、私のために作られてしまった、偽り事だったと言うわけだ。
まぁ、その私は、今回の件で、人に沢山迷惑をかけてしまったわけだけど。
その後、父さんは、部屋に戻りなさいと言った。涙を流しながら。
後悔しているだろうか。私に話してしまったことを。
でも、私は、この家族のいざこざがなくなった気がして、すこし、すっきりしているよ。
そういったことを父さんに告げて、私はこの部屋に戻ってきた。
父さんは少しだけ、笑っていたような気がする。
それにしても、まふには色々と迷惑をかけてしまった。誤解させた部分もあったかもしれない。
私は、ベッドから起き上がって、パソコンの電源を入れた。
USBケーブルを繋いで、この間撮った動画を立ち上げる。
「みんな、笑ってるなぁ…」
また少しだけ涙が溢れそうになるのを抑えて、動画を切り貼りする。
今まで休んだ分、それだけ気持ちの篭ったものを作らないと。
そう意気込んでEnterキーを押すと、不意に棚の上に置いた携帯に目が止まった。
そう言えば、この1週間、携帯に一度も触っていない…
「うわっ、」
何気なくLIMEを開くと、まふやそらるさん、志麻さんやキヨなど、色んな人からメッセージが届いていた。
中でも、まふからは50件以上来ていて、一番最後に送られたメッセージはかなりの長文だった。
目を通してみれば、僕のせいだなんて書いてあって、申し訳ない気分になる。
「ん？…16日、日曜日、また皆で集まるから、来て欲しい……って、明日じゃん！」
会えるなら明日、皆に謝ろう。
許して貰おうなんて考えちゃいない。
ただ、今までの事について、謝りたいんだ。
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あ - 「つゆ知らず」ではなく「つい知らず」では？ (2019年11月23日 19時) (
レス) id: a5d39e3f52 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！！続き……どうなるんでしょうね！！(考えてない)後付けが得意なのでどうなるやらって感じですが、楽しみにして下さっている方がいるから頑張れるってやつです！私のモチベにも繋がるので、これからも応援よろしくお願いします！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 続きが楽しみすぎる…！ (2018年9月24日 19時) (レス) id: cc1af6d8b8 (このIDを非表示/違反報告)
お茶丸。(プロフ) - やさん» コメントありがとうございます！！いや、そんなこと言ってくださるとは…ありがとうございます！完結…今のところしそうにないですがいつかしなきゃならないんですよね…(-＿-)頑張ります、応援よろしくお願いします！！ (2018年6月30日 22時) (レス) id: 172c3d86d3 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして。夢主さんの自分らしくて可愛いところも、歌い手さん方の優しいところも全部全部ドツボの作品です、、！完結まで待ってます（＾_＾） (2018年6月30日 21時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶丸。 | 作成日時：2017年12月26日 10時
