推しが離れてくれません!! (ページ2)

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窓から差し込む眩しい光。

外からは鳥の鳴き声が聞こえてくる。

ん？鳥？光？

ﾊﾞｯ

『ここどこ!?』

昨日は、新社員の歓迎会で居酒屋で飲んでてトイレ駆け込んで、戻ろうとしたら誰かとぶつかって……。

そこからの記憶が……ない!!!

『待って、この人誰』

状況を整理するために周りを見渡せば、ホテルと思われる場所に私と、私に背中を向けてスヤスヤと寝ている男性。

え、誰。

私に背中を向けてるから顔も見えないし、記憶もないからどういった経緯でここに来たかも分かんない。

『いや、マジか……』

この意味のわからない状況に私の独り言は止まることを知らない。

というか、相手服着てない……。

え、やったかこれ？？？

嘘。私見ず知らず超初対面、赤の他人と私!?

そんなことを思いながら、自分の中で無かったことにしたくて静かに部屋に出ようとする。

??「んー、どこ行くのー？笑」

『へ、？』

ベッドの中から出ようとした瞬間私の腰あたりに抱きつき、
そう話す男性。

誰かと後ろを向けば、まさかの人物で…アホみたいな声が出る。

『イイイイイイイイヘチャン!?!?』

hc「イが多いな〜笑」

ちょ、は、まさかの推し!?

え、推しと寝たの私…これファンに殺されないよね、てかディスパッチ出ないよね。

hc「てか、僕のこと知ってくれてたんだー笑、もしかして俺のファン??」

ファンです。なんなら貴方は私の生きる糧です。

なんて言いたいところだけど、そこはグッと堪える。

だって、ファンなんて言っちゃったら自分のファンと…って言う不安材料が出来上がっちゃうんだから……。

まぁ、普通にアイドルがホテルに女と居るってのも可笑しい話だけど。

『ぜんっぜんファンじゃないです!!!たまたま前テレビで見て』

hc「ぜんっぜんってㅋㅋㅋそこまで言われると傷つくな俺」

『あ、すみません……。で、ではそろそろ失礼して…』

hc「待って」

『…ま、まだ私になにか』

hc「俺さ、こういうの初めてだったんだよね」

『初めて……』

hc「責任は〜取ってくれないの？笑」

しまった。アイドルだもんね。

ヤバいじゃん。これ完全犯罪者じゃん。

そう焦る私を横に、ニヤニヤとしながら私の顔を覗いて眩しい顔面で私を見つめる推し。

ヤバい地獄なのに、天国だわ(?)

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