逆巻家の妹はみんなから愛されています。 (ページ7)

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Episode 7 ページ7

『いっ…』

頬に鋭い痛みが走り、目を覚ました。

ゆっくりと目を開けると、そこには…

『ユウナ先輩？』

先輩の中で、1番仲のいい先輩だ。

ユウナ先輩はモデルもしていて、誰もが可愛いと認める容姿。

「やっと起きたの？」

そこに居るユウナ先輩は、いつもと何かが違う。

声も低くて、人が変わったみたいだ。

『ど、どうしたんですか？』

「さっきから起こしてんのに起きないから、Aの頬を叩いてあげたんだよ？」

ユウナ先輩、何言ってるの…？

逃げようと逃げ道を確認する為にドアの方に目をやると、今度は髪の毛を掴まれた。

『痛い！』

「逃げられないよ？あははっ！」

狂気の笑みを浮かべながら、私の頭を左右に揺さぶる。

『何で…こんなこと！』

「分からない～？Aさ、逆巻君達の妹だからって調子乗ってるよね？」

そんな、調子なんて乗ってないのに…

『そんなことないです！』

「嘘はいいんだよ！それに、自分のことトップモデルとか思ってんでしょ？私より人気だと思ってんでしょ？」

思ってないし、ユウナ先輩のが人気だって思ってるのに…

何したら、信じてもらえるの？

「もうムカつくから、殺(や)っちゃおっかな？」

ポケットに手を入れたかと思うと、銀のナイフを取り出した。

『や、やめて…死にたくない…やだやだ…』

「あははっ！その恐怖に脅えた顔最高！ほら…怖い？」

ナイフを私の首筋に当てる。

『お願いします…やめてください…！』

「残念だけど、やめられないな～。ほら、死んで？」

ユウナ先輩はニコッと笑うと、私に向かってナイフを振りかざした。

もう終わりだ…

目をギュッと瞑り、身構えたその時。

「Aちゃんに何してるの？」

ドアが勢いよく開いて、声が聞こえた。