逆巻家の妹はみんなから愛されています。 (ページ5)

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Episode 5 ページ5

ゆっくりと目を開けると、そこは自分の部屋ではないどこかだった。

「やっと目覚めたかよ！」

『えっ、ここどこ!?』

「リムジンの中です。シュウとスバルに血を吸われて、気を失っていたんです。」

そういえばそうだったな…

『何でリムジンの中なの？』

「この後学校ですよ？」

そうじゃん学校じゃん！

「てか、お前何俺以外の男に血吸わせてんだよ。お前は俺だけのもんだろ？」

アヤトお兄ちゃんが、座席に手をついて身を寄せてくる。

『ちょ…近いよ…！』

「首と鎖骨なんて、見えるところに噛み跡付けやがって…」

アヤトお兄ちゃんは首を撫でながら言う。

『くすぐった…』

「アヤト、いいかげんにしなさい。シュウとスバルも、2人のせいでAの課題が終わらなかったんですよ？」

あっ、課題のこと忘れてたわ。

また先生に怒られるよ…

レイジお兄ちゃん対他の兄弟達の言い争いをしていると、学校に着いた。

『じゃあ、中等部あっちだから。』

お兄ちゃん達に手を振ると、反対側に歩き出した。

玄関まで来ると、お決まりのように何人もの後輩達が私を囲む。

「A先輩、雑誌見ましたよ！」

「めっちゃ可愛かったです～！」

『見てくれたんだ！嬉しいな！』

12歳の時にスカウトされてから、モデル活動をしている私。

自分で言うのもなんだけど、学校の生徒達にもトップモデルと称されている。

「A先輩のお兄さん達、イケメンですよね！」

『そう？』

本当は大声でそうだよねって言いたいけど、さすがに引かれるから言うのはやめておこう。

本当にお兄ちゃん達、めっちゃイケメンだと思う。

ていうか、そろそろ学校に入れてくれませんかね？

囲まれてて中に入れないんですけど…

困っていると、友達のカナが現れた。

「みんな、Aが可愛いのは分かるけどそこまでだよ！話したい人は、休み時間に来てね！」

「カナちゃんも来た！」

「本物のAカナペアだよ！」

カナは私の腕を掴むと、引っ張って教室へ連れて行った。

『助かった～…ありがとね！』

「もちろん！」

カナはモデル仲間でもある、1番の友達だ。

よく一緒に撮影をしていて、Aカナペアとして人気がある。

「それにしても、Aは朝から大変だね…」

『カナもね？』

そんな会話をしていると、先生が入ってきた。