Diabla姫と悪魔執事【u/s/s/s】 (ページ11)

今日:22 hit、昨日:8 hit、合計:33,833 hit

ハロウィンの夢＊1 (side ???) ページ11

まーしぃの目を見て固まってしまった少女は
胸を苦しそうに押さえその場に崩れ落ちた。

「…っと、あぶね」

すかさず抱きとめる。
少女と俺らには数10メートル程距離はあったが
羽のある俺にはこのくらいの距離はあってないようなもんだ

(かるっ………)

これが抱きとめた正直な感想だった。
少女は意識こそ失っていたがどこにも怪我は無いようだ。

まるで母親に抱きしめられ
安心して眠る赤子のように安らかに
目を閉じ規則正しく呼吸を繰り返していた。

しばらくすると少女を光が包む。

「また会おうぜ、何度だって、夢で」

君に聞こえるか聞こえないか分からないくらい
小さく呟いて俺は笑みを浮かべる。

小さな君は光の中に消えていった。

「ちょっと刺激が強すぎましたかねぇ…」

「まぁ、いきなりしらねぇ場所に来て悪魔(オレら)見たらそら卒倒もするわな」

センラが困ったように笑い大げさに肩を竦める。
まーしぃはセンラの問にめんどくさそうに髪をかきながら答えた。

「もー！！！まーしぃもうらさんもズルイで！！！俺もAと話したかった！！！」

「話したっつーか、一方的に声掛けただけだけどな」

坂田は両頬に空気を貯めぷりぷりと効果音を立てながら怒っている。
坂田を宥め、半分呆れながら俺はため息をつく。