【3年A組】先生、私 手伝います。

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「…そういうことか」


女から色々聞いた。
昨日あの女を助けた時のことが学校中で噂になっているということについて。
アイツ…関わるなとは言ったが、あの時のことを誰にでも喋って良いとは
別に言ってねえぞ…

そう顔を顰めた時、女が首を勢い良く横に振った。




「澪奈さんは悪くないんです！」

「あ？」


「多分、Aさんが澪奈さんを助けた時、下校時刻だったと思うんです！
なので何年生でどこの誰が言ったのかは分かりませんけど！その時 あなた達の
ことを目撃した子がいたのではないでしょうか！」


友達に聞いた限り、何かあったのとあの女に問うてみたところ
『秘密』の一点張りだったらしい。
…関わるなってそういう意味じゃねえんだけどな。




「…ふぅん」


「澪奈さん、言っていたそうですよ。Aさんは命の恩人だ、って。
皆から怖がられているけど本当は優しい人なんだって」

「…」


「私も今あなたと喋って漸くその意味が分かりました。
何だかんだいってAさん、優しいですね！」

しばらくの沈黙。
自分が言った言葉の意味を思い返してみたのか女は急に慌てだした。
私は彼女を横目に口を開く。



「その女、…澪奈っつったか。ソイツに伝言 頼む」

伝えてくれたら今日のこと無かったことにしてやると
言うと女は決意したように頷いた。



「言っといてくれ、……てめェ調子乗ってんじゃねえぞ…ってな」


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