君に一番のキラめきを

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結局、私の出番はなく。今日は大瀬良さんの完封完投でカープが勝った。




にしても、こんなにワクワクした試合は久しぶり…いや、もしかするの初めてかもしれない。






試合が終わって、自主錬中の今も未だに心は熱く、ファンの歓声も頭に響く。






これが、カープの野球…。







とにかく眩しかった。どの選手も…。
私が闇なら、カープの選手は光。





私みたいな闇でさえ、明るく照らし優しい太陽の様な光で包む込む。






｢…あんな光と共に野球が出来たら……どんなに楽しいことか…｣







｢出来るやろ、Aなら｣






｢え？｣







いつの間にか私の背後にいた龍馬くん。どうやら私の独り言を聞いていたらしい。






｢なんなら、俺が太陽の下に導いたるわ。Aに一番のキラめきあげたる｣




｢私に一番のキラめき……を？…｣




｢今度は信じられへんって言わせへんからな｣






試合とはまた別の顔を見せる。






そうだな…君となら…もしかするとどこまでも行けるかもしれない。



ジャイアンツのメンバーがあっと驚く様な活躍が出来るかもしれない。





｢水瀬Aは死んでへん…まだ負けてへん……せやろ？｣






私に向かって再び手を伸ばす龍馬くん。




今の私は…まだ、掴むことが出来ない。





だけど＿＿＿＿






｢うん…！｣





私は……まだ負けてない…。もう一度、あの舞台に立って輝いて魅せるんだ！！







｢最後に笑うんは俺達や！｣






闇を切り裂く一筋の光、私の進むべき道を照らしてくれる君となら……






前に進むことも、眩しい光を浴びることも…悪くない……かな。







私は決めたんだ、このチームで頑張るって。





このチームのみんなと一緒に戦うって。







だからもう、決して逃げたりはしない。あの頃のように。






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