若鯉ちゃんはバンドリーマー

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ベイスターズ3連戦、去年は情けない負け方をしたけど、






｢やっぱり首位のチームは強いね、｣




｢ごうさん、カープだって去年の借りがありますからね｣




｢初戦の試合の流れでいけるかと思ったんだけど…｣





野球って、その日ごとに何が起こるかわからないよ、だから面白い








そう笑って、私の頭をポンポンとして去っていった。






いやぁ、それにしても初戦の逆転満塁ホームランは痺れましたよ。敵ながらアッパレです。








流石ハマの4番…いや、日本の4番ですね。








カープが苦手とするハマスタで勝ち越したのは大きいよ。







｢さーて、私も帰りますか｣





そう言った時、






〜♪〜♪〜♪







スマホが鳴った。誰からだろうと思って画面を見てみたら友哉でした。






｢もしもーし、友哉…？｣




｢おん、スランプ抜け出したから大丈夫かなとか思ったんやけど一応声聞きに電話してみたわ｣





良かったなぁ、チームに貢献できてとまるで自分の事のように嬉しそうに話す友哉。








友哉とは出身地は違うとはいえ、お母さんが友達同士…いわゆる親友というもので、





小さい頃からよく遊んで仲が良かった。







その時から私が出来なかったことが出来るようになると、あたかも自分の事のように嬉しそうに喜んでくれる。






友哉のノリがたまに鬱陶しい時もあるけど、そんな友哉のお陰でここまでの選手になれたんだ、





本当に感謝してるよ。







｢友哉のお陰でスランプ乗り越えれたんだよ、本当にありがとう。｣






｢…っ、ホンマに…この間から素直すぎやって。かわええけど、調子狂うわ…アホ｣





｢人がせっかく素直にお礼言ったのにアホとか酷いわ｣






友哉のバーカ、とか思ったけど喧嘩になるからやめときます。








｢もう、アホでもバカでも何でもいいよ。カープも勝ったし、結果も出せたから！｣






｢やけくそやんか笑、まぁええわ、また苦しくなったら声聞かせてな？｣





｢…うん、｣





｢じゃ、またな、｣







"鯉の男共に喰われんように気ぃつけや"






友哉はそう言って電話を切った。







何、鯉の男共って…喰われるって…そんなことないでしょ。皆優勝に向かって全身全霊で頑張ってるんだよ？







変な友哉。とりあえず今は優勝するまでは野球一本。野球が恋人かな。









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