−HEROIC ADVENT− ページ15
、、、
「甲子園で打てへんくせに」
「こいつ、野球する価値ないやん…笑」
「どーせ今日もノーヒットや」
未知なる暗闇、ヤジという名の敵が私の前に立ちはだかる。
みんなで作ってくれたチャンス、私が潰す訳にはいかないから。
そう思っていても、震えるバットを持つ手。
その震えを勇気で包みこんで、
別に泣いたっていい、恐怖心が消えて心が軽くなるのなら。
「A行けっ〜」
「大丈夫Aならやれる」
塁上のキクさん、誠也さん…
「打ってーAちゃーん」
「ヤジに負けんで!うちらがついとるよ」
このカープに向いてる流れを私が止めたくない
傍にいるファンが、仲間の絆が…私を支えてくれる。本当にありがとう。
ゆっくりと打席に立つ。もうヤジなんて聞こえない。
ピッチャーはメッセ、めっちゃ優しいよ
1球目は内角低めのボール、
いや、あれは手がでないよ。そのくらい良い球。
2球目も同じところで今度はストライクゾーンに入って…。
今度は様子見で外に来る?それとも強気に内角来る?
分かんない、甲子園に来ると普段考えない事を考えてしまう。いつもは感覚で振ってるから、配球とか関係ない。
でも、迷う時こそ深呼吸して…立ち上がれ。
私の心に秘める静かだけど、熱い勝負心よ…舞い踊れ
ファンの皆に託されて、監督、コーチに託されて…このチャンス活かしてみせる。
頑張れ私っ!
一人はみんなの為に、みんなは一人の為に
五感を研ぎ澄ませ、ヤジに、甲子園に立ち向かえ
渾身の一振りで決めてやる。私、ファン、みんなの夢に乗せて
大丈夫、勝ちをイメージすれば、信じれば絶対勝てるっ!
3球目、甘く入った高めの球を狙い打ち。
みんなで作って掴もう、勝利を…
"なんとプロ4年目にして、鬼門甲子園で初のホームランは、汚名返上の3ランホームラン"
「…やばっ、涙で視界が…」
「Aないとるやんか笑、良かったなおめでとう。甲子園初ホームラン」
「龍馬さーん…」
「ほれほれ、泣け泣け…胸なら貸したるわ」
今日の龍馬さんは優しい
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かぴばらみかん(プロフ) - はちみつりんごさん» コメントありがとうございます!バンドリに興味を持ってもらえて、いつもこのお話を読んでいただけて嬉しいです。バンドリは誰でも気軽に始められるのでよろしければ!このお話もよりよいものにしていけるように頑張りますね! (2018年9月18日 19時) (レス) id: 17713ec5a3 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつりんご(プロフ) - 初めまして!とても面白くいつも読ませて貰ってます!バンドリはやった事が無いのですが興味を持ち始めました...! (2018年9月18日 17時) (レス) id: f43320d445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぴばらみかん | 作成日時:2018年8月18日 14時