恋愛映画と違う道 (ページ13)

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岩「今日ひま？」

阿「いきなり？笑」

岩「俺ん家で晩御飯食べない？」

阿「俺は別にいいけど、なんかあった？」

岩「何かあったわけじゃないけどさ、たまには色々話したいじゃん」

岩「夏休み終わったら受験真っ只中で、俺たちも忙しくなるし」

阿「それもそうだね」

阿「受験ってさ、生徒たちが1番緊張してるのは当たり前だけどさ、俺たちもそれなりにドキドキだよね」

岩「人生かかってんだもんな」

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阿「お邪魔しまーす」

岩「適当に座ってー」

岩「ビールでいい？」

阿「うん、ありがとー」

飲み始めるとお酒が進み
たくさんの話に花を咲かせた

飲み始めて2時間後
飲み会も終盤に差し掛かったころ
阿部が物思いに聞いて来た

阿「ねぇ、なんで体育を選んだの？」

岩「ん？」

阿「なんで体育の先生になったんだろうなって」

岩「なんでなったのか…、うーん…、真剣な顔が好きだからかな」

阿「真剣な顔？」

岩「いっつも友達とバカやって、はしゃいで楽しそうに笑って、先生にすんげー怒られてるやつがさ」

岩「体育祭で真剣な顔して走って、バトン繋いで、仲間と喜びあってる姿ってさ、何にも変えられない幸せだなって思うんだよ」

岩「スポーツやってる時の顔ってさ、みんなすげーかっこいいんだよね」

岩「俺はそれを見るのがすげー好き」

岩「だからかな、体育の先生やってんの」

阿「そっか、確かに体育祭の時って
みんな真剣な顔してかっこいいよね」

阿「10月に体育祭あるし、楽しみだね」

岩「うちのクラスまじで優勝狙ってる、笑」

阿「それならうちだって負けてないよ、笑」

岩「あいつらにとったら今年で最後だもんな」

阿「最後ずくしの一年か、ずっと心に残る思い出になって欲しいよね」

岩「たしかにな、俺たちもできることはなんでもやってやりたい」

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