闇に光る星【天河原】

みえる？ ページ14

静かになった教室、
西野空くんはさっきからずっと下を見ている


貴「西野空くん…？」

宵一「…」

貴「ねえ、大丈夫？」

宵一「星村、ボクはいつもへらへら笑ってるの？」

貴「え？」

宵一「そう見えるんだよね！！」

しゃああっ！
カーテンが閉められる

電気のついていなかった教室は一瞬で暗くなった

目を慣らせようとしてると西野空くんが近づいてきた

宵一「ねぇ、ボクが見える？ホントの、ボク…」

いつもかけているサングラスを外した彼は、
泣きそうなかおをしていた

風もないのに柔らかな髪はふわりとゆれる

吸い込まれそうな青の瞳が私をとらえる


貴「西野空くっ」ドサッ

宵一「ボク、苦しいよっ！助けてよ、A！！」


ぽたぽた

私の顔に、髪に西野空くんの涙が落ちる




貴「…宵一」

宵一「ボク、親からいつもたたかれてたの、だからヒロ先輩たちがやっても大丈夫なの、ねぇ」

貴「私も、私も同じだから。宵一は変なんかじゃない、どこもおかしくない」

宵一「っA、A…」

貴「宵一、これからは私もいるからね」









私の上で泣いた、泣き続けた
私の制服は宵一の涙でびしょびしょになった

ときどき胸元にふれる髪、そして…



宵一「A、」ちゅっ

貴「んっ」




宵一のくち


ずっと、下校時刻が過ぎようとしてもずっと
私と宵一は抱き合っていた

一緒に→←反省

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