降谷零(6) ページ2
side貴方
パチパチパチと囲炉裏から出る火の粉。
現在地どこかの小屋の中、上司と二人裸で毛布らしきものにくるまる。
顔が見れない。
恥ずかしいのはもちろんだが、自分の失態に対する不甲斐なさにだ。
降谷さんに誘われて来たスノボ。
滑れますと言って勝負する事になったのだが、白熱するバトルに夢中になり止まるべき所で止めるのを忘れそのままコース外へと外れていった私を追いかけるように助けに来てくれた降谷さん。
最悪な事態とは重なる事が当たり前のようで酷くなる吹雪になんとか見つけた小屋待機を余儀なくされた。
え?裸なのはって?
察して下さいブレーキ忘れたドジな私を!
小屋見つけて嬉しさに一目散に駆け出したら一歩前で足挫いて謎の泥水に突っ込んだんだよ!
また助ける為に手を差し出してくれた降谷さんを逆に引き込んでね!
何であそこだけ雪なかったんだ‼(逆ギレ)
「大変なご迷惑をおかけしまして…」
「本当にな。…ふっ」
「⁉」
「ふ、はは…!全く、絵に描いたような馬鹿だなお前は」
「んな⁉」
涙までためて笑ってなんて事言いますかこの上司!
だけどその通りな為言い返せなど出来ません。
うぬぅ、と唸っている間にひとしきり笑い終わった彼はふいに毛布を広げ、ん、と促す。
「…って前!前見えてますから‼」
「なら早く来い」
「来いってどこへ⁉」
「俺の前に決まってるだろ」
ここ、と自身の足の間を指差す降谷さんに真っ赤に染まる頰。
いやいやいや何故。
絶対無理です!と逆に遠ざかろうとすると物凄く低い声で呼ばれ行かざるを得ない状況に。
恥ずかしすぎる。
「引っ付かないと寒いだろ」
「いや無理です恐れ多い」
「自分から来ないなら俺がゼロ距離まで縮めるが?」
「ひぇぇ⁉ぜ、ゼロ距離って…!」
ぴと、と腰にくっつく降谷さんのふる…わぁぁ‼//
せめて逆に、私が降谷さんを抱きしめますから許して下さいぃ!とお腹に回る手から逃れるようにバタバタ動き抗議すると強まる力。
そしてピタ、と耳に寄せられた唇から…
「そんなに自分から動いて、誘っているのか?」
く、と押し当てられた腰にぶわっと広がる熱。
そのまま翌朝までドS上司に苛めぬかれた私はもう二度とドジを踏まない為慎重に行動するようになりましたとさ。
今のとこ成果ないけどね!(=ドジりまくってる)
_fin_
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みかん(プロフ) - うわああさすがかっぱの子さん!!ワンピース小説大好きです...!!是非またワンピースの新作書いてください!待っていますー! (2019年1月5日 21時) (レス) id: 3dab1a0015 (このIDを非表示/違反報告)
rilu - あっ…神だ。(確信) (2018年12月31日 14時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2018年12月30日 15時