12話 ページ12
「よし、大丈夫だ」と一息ついたとき、ゾクリとした殺意が私の背中を突き刺す。
バッと後ろを振り向くとそこには呪霊__推定一級だと言われていた呪霊が立っていた。
思わず「ははっ」と笑いがこぼれる。
A「ははっ、これが一級とか嘘でしょ?五条の言う通り無駄死にしちゃうかも…」
とりあえず、女の子の遺体だけでもどうにかしたい。
チラッと女の子の遺体を確認するため後ろを見るが、
そこには少女の死体など最初からなかったかのように塵一つ無かった。
___くっそ、やられた!
全て幻想だ、そしてこれは私をおびき寄せる罠だったんだと瞬時に理解する。
A「強い呪霊様は知能も違うってか?弱い私から殺そうだなんて本当に賢い呪霊様で…」
皮肉を言う口とは裏腹に、額からは冷や汗が流れる。
どうする、後ろは行き止まり、前には一級以上の呪霊、辺りは入り組んでいて逃げる場所はない。
まさに絶体絶命___
しかし、ここで何の抵抗もなく無様にやられるわけにはいかない
私ごときの力では足止めにもならないかもしれないが、そんなことを言っている場合ではない。
息を整え、手を構える。
緊張感を帯びている私とは違い、目の前の呪霊は「ヒヒヒヒ」と楽しそうに笑っている
A「クソが、私のこと玩具だと思ってやがる」
先手必勝か、と身体を動かそうとした時、目の前からさっきまでいたはずの呪霊が消える。
A「・・・ッッ?!」
____次の瞬間、衝撃で身体が吹っ飛ぶ。
かろうじて両手でガードしたものの、もう腕に力が入らない
吹っ飛ばされコンクリートの壁にぶつかり、ぐわんと頭が揺れる
頭から熱い液体が伝う、その液体はぽたぽたと流れ落ち私の地面を赤く彩る
A「やっば、変な所打ったかも…」
ぐわんぐわんと脳が揺れ、頭が痛い
だんだんと視界が薄れていく。
呪霊は高笑いをして私にゆっくりと近づいてくる
__あぁ、今回はここでゲームオーバーかも、
今世は五条に殺されないんだな私…
なんかちょっと寂しいかも、なんて、薄れゆく意識の中思っている自分に少し笑ってしまう
_____来世は美少女のお嬢様に生まれたいなぁ…。
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zero(プロフ) - 未成年飲酒じゃね?おーけーなの?おーけーおーけー (2021年10月23日 15時) (レス) @page31 id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - キャラの個性を使い切っていて凄く面白いです。大好きです。 (2021年2月19日 23時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
lil - うわぁぁ知ってるお話ぃぃぃ!?!?!?と思ったらあなた様でしたかぁぁぁぁぁ!(pixiv見てますフォローしてますありがとうございます!!!!) (2020年12月26日 23時) (レス) id: 6d602114ab (このIDを非表示/違反報告)
Panda - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年12月22日 11時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 続き楽しみです♪ (2020年12月21日 21時) (レス) id: 750e30c04d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ガチンコチン | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/ponponpon1234
作成日時:2020年11月26日 16時