みさと=最後のリボルバー ページ5
もうすぐ私の愛しい人は死ぬ。私のリボルバーに撃たれて。
私の家系は代々殺し屋をしていた。両親の命令で愛しい人を―――笹原を殺せと言われた。
本当はやりたくない。でも、私の血がそれを許さない。だから、『殺る』しかない。
今、その人は私の目の前にいる。私のリボルバーの銃口を突き付けられながら。
笹原は茫然としていた。当たり前だ。同級生に「本物」の銃を突き付けられているのだから。
もしやり直せるならまた2人で夏祭りの花火を見に行きたかった。
でも、そんなこと無理だって最初からわかっていた。私は殺し屋、あなたは富豪気どりの農家。
あなたは私に殺される運命だったんだ。
「ほら、もっとびしばしいくわよ!!笹原、立ちなさい!!」
「そこまで怒らなくてもようだろう。尿意が近付いてきた」
「!! そんな下品な言葉使ってないでさっさと行ってきなさいよトイレ!!」
剣道にあけくれたあの頃はもう戻ってこない。私は彼を好きになっていたんだ。
そして、彼を追うように時定高校に入学した。
アイツは富豪気どりの農家。私は殺し屋。ずっと心の中で思っていた。
―――私はアイツを撃てない。
日常でよく恥ずかしくなって撃ったりした。でも、どれも手加減していた。死なないように。
いつか命令が来るとわかっていた。それでも―――
好きになった。
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この前の夏は2人で花火大会に行ったよね。
「庶民の花火も、きれいなものだな」とか言ったりして。
秋の日に、一緒にショッピング行こうってことになったよね。
夕方近くになって木の下でお喋りして………。
そしてらいきなりあんたは私を抱き締めた。そのあとが「なんとなく抱き締めたかった」って。
「馬鹿にしてるの?」ってあの時は怒っちゃったけど……。
そして冬に、
――――すべての終わりを告げた。
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撃鉄を起こし、指を引き金に置いた。私がすべて悪いのに笹原は優しい顔で私を見つめている。
引き金においた人差し指が小さく震える。
「………ゴメン」
私は最後のそう言い、人差し指に力を入れた。
あなたは最後に――――
「愛していた―――」
静かな夜に銃声が響き渡った。
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走って家に帰りベッドの上でうずくまる。もう一度花火大会に行きたい、と何度も思う。
私は天井を見上げた。
「心配しないでね、笹原。きっとすぐに会えるから。ずっと一緒にいようねっていつも
言ってたもんね………」
私は銃口を自分の頭に押し付けた。
またひとつ、銃声が響いた。
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美花 - きゃおりーーーん!私の大好きな「モザイクロール」お願い!w(*´ω`*) (2013年3月11日 20時) (レス) id: 795796011d (このIDを非表示/違反報告)
フィラ@レミ嫁(プロフ) - 香里ー奈さん» そんなの気にしなくていーよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!むしろ私こそごめんよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! (2013年2月26日 21時) (レス) id: 134380e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
香里ー奈 - フィラ@レミ嫁さん» てか、本当に遅くなってゴメンなさぁぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁい!! マジでごめんよぉぉぉぉっぉぉぉぉぉっぉ!! (2013年2月26日 20時) (レス) id: 830798a2cc (このIDを非表示/違反報告)
フィラ@レミ嫁(プロフ) - ひぎゃぁぁぁぁorzパタッ{萌えすぎてぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ////遅いとか気にしてないよー! (2013年2月18日 20時) (レス) id: 134380e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
フィラ@レミ嫁(プロフ) - 香里ー奈さん» うん!いつまでも待ってるっ♪ (2013年1月7日 21時) (レス) id: 134380e6b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香里ー奈 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sawadahana/
作成日時:2012年9月26日 18時