アニメ『日常』でボカロ曲！！

ゆっこ＝ヘッドフォンアクター ページ3

「ふわ・・あふ・・・眠・・もう終わろっと」

現在午後1時、ぴったり。
私ことゆっこは参考書で勉強していたのだが、
「15分で1問なんて・・・」
この参考書の問題数は厄100問。15分で1問ということは、100×15で―――

「もー、やめやめ!考えるのもヤになってきた!!」

誰だよ宿題ってやつを考えたのは!!

「・・・久し振りにラジオ聴こー!!」

私は部屋の押し入れをがさごそ探った。
すると、アンテナが立った灰色の長方形が出てきた。
てきとうにダイヤルを回す。

ガガー、ピガー

「あー、やっぱ久し振りにつけたからノイズたいりょー」

と言って諦めようとすると、

『・・・です。・・・ました・・』

「おおっ!!」
奇跡的に聞こえてきた!
『次の曲はヒャダインのじょーじょ―――』

いきなりパーソナリティーの声が止まった。
そして、いきなり別人の早口の声がラジオは聞こえる。

『緊急速報です!!大統領から発表があるそうです!』

そう言いざわざわとした所へと、変わった。
所々すすり泣きの声が聞こえる。

『非常に残念なことですが・・・本日地球は終わります』

嗚咽が混じったその声が、私には遠くに聞こえた。

「・・え・・!?」

地球が終わる。地球は終わる。地球が――。
「ヘ・・・ヘッドフォン!」

私はラジオがあった所と同じ押し入れをまた探った。
「・・・あった!」
私はまだ新しい白いヘッドフォンを、震える体をいなすように耳にあてた。

ガガッ、

まだ新しいはずなのに、ラジオと同じようにノイズ音が聞こえる。
「え・・・?」
するといきなりノイズ音が止まった。そして、耳の中に人の声が流れ込んできた。

『生き残りたいでしょ?』

「え・・・?」
この言葉は今日で何回目になるだろう。

『だーかーら、生き残りたいんでしょ?だったら黙って私の言う事聞いてよ』

ヘッドフォンから聞こえたのは聞き飽きた、あの―――

「私・・・?」

自分の声だった。

私は茫然と部屋で佇んだ。

『あの丘をこえたら20秒でその意味をいやでも知ることになるよ。
疑わないで耳をすませて―――さあ、20秒先へ!!』

私は階段を駆け下りていた。

「ちょっとゆっこ!!あんた一体こんな時にどこ行こうってのよ!!」
「ごめんお母さん!ちょっと散歩!」
「はあ!?」

私は扉を開けた。

ゆっこ＝ヘッドフォンアクター→←麻衣＝深海少女

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