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5月23日  /黒バス/古橋 ページ36

/ 小さな親切の日。


.



「ねー、古橋ー」


「なんだ」


「暇!」


「そうか」「ドライ!!」


六月十三日。
今日は“小さな”親切の日なのだと、朝、テレビ番組で知った。


文化祭前の放課後の部活。
原ちゃんもザキも瀬戸も自分のクラスの準備が終わっていないようで『ごめん遅れる!ていうかいけるかもわかんない!ちなみに花宮は先生の雑用!』と早口に喋って、返事をする間もなく足早にその場を去っていったのだった。


私と古橋は同じクラスであり、劇も小道具担当と係が一緒だ。


「私たちのクラス、決めるの早いし他クラスより準備する物少なくて、楽だったよねー」


「ああ、そうだな」


「…でも、その分、暇になっちゃうよねー......」


「...あぁ」



古橋は小説を読んではいるけれど、真顔を貼り付けた退屈そうな表情だ。



退屈。



退屈。



退屈!


.



__気を紛らわすことができるものと言えば、それしか無かった。
もちろん他にも選択肢なんていくらでもあっただろうけど、
暇の一文字あるいは退屈の二文字で埋め尽くされた脳内は、そんなくだらないことしか思いつかなかったのだ。



.




「……キス、してみる?」


退屈も致死量を超えてしまいそうだった。

普通なら合わせにくい目は合わせないで、顔も心も声もずらして、後々黒歴史となって、寝る前に思い出すたびベッドの上で足をバタつかせるのだろうか、

なんて色々考えながら、私は古橋の目を見つめていた。


向こうも、相変わらず死んだ魚のような目をこちらへ向けたまま、逸らさなかった。



.



「・・なんで?」



「冗談だよ、ごめんって」



「いや、ごめんとかじゃなくて……、
 なんで今日?」



「今日?」


「キスの日って五月じゃないのか?」


「五月だよ。ごめん、許してよ」


「俺は怒ってない」


「うそ」


「本当だ。 ・・・・ただ、」


「ただ?」


「Aは花宮が好きなのかと思ってたから、一瞬だけ、びっくりした」


「……なにそれ本当私もびっくりだよ。私は冗談が好きじゃないのにさ」





.
/

よくある関係の崩し方。/黒バス/花宮/原/幼馴染→←「バァカ」と言わない花宮は花宮じゃない。(確信)



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設定タグ:黒バス他 , 短編集 , 二次元   
作品ジャンル:アニメ
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ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかアニメKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも更新頑張って下さい (2017年10月23日 8時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
沖司ハナ(プロフ) - ミリイさん» リクありがとうございました!遅くなりましたが更新しましたので良ければどうぞ、、! ミリイさんが思い描いてたものくらいのお話になっていれば嬉しいです!! (2017年7月21日 2時) (レス) id: d1c2852cff (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ - リクで夢主は祥吾の事愛していて 祥吾は夢主に依存してる話お願いします 花宮と夢主は友達設定で (2016年9月8日 17時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沖司ハナ | 作成日時:2015年8月3日 3時

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