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52_涙の止め方。-健二郎side- ページ3

部屋を出た瞬間、
薄暗い廊下の奥に
壁にもたれて
こっちに背を向ける
Aちゃんを発見。


あれ、絶対泣いてるやん。
も〜、手のかかるコやわ〜。


健気で、不器用で。
誰かさんにそっくりやな。


後ろからポンと肩に手をやると、
思った通りの反応。


「あ、うわっ、ご、ごめんなさい。」


必死に袖で頰っぺたの涙を拭う。



「…臣ちゃん、呼んでこよか?」


その涙は、臣ちゃんを想って…やんな?


「あかん!だ、大丈夫!!
皆んなには、言わんといて!」


「ん、わかった。
でも、そんな顔で戻ったら、
皆んな心配するから。
俺がトイレ行って戻って来るまでに
どないかしぃっ!」


「わ、わかった…。」


俺が急いで戻ると、
気を付けして
拳握りしめて、
眉間にシワよせて
口は真一文字に結んだ
Aちゃんが目に入る。

「ぶはっ、ちょ、おまっ、
なんちゅー顔しとんねんっ!」


「だ、だって、力入れとかんかったら
勝手にまた流れてくんねんもんっ!」

つられてAも笑い出した。

よかった。
きっと、今聞いても
涙流した理由は言わんやろうから。
違う方法で、涙止まって良かったわ。


「ほな、部屋戻ろ!」

53_涙の理由。→←51_同じ想い。-広臣side-



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Delfiy(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます!なんか情緒不安定気味な主人公ですが、これから成長させていきます。笑 これからも楽しんで頂ける様頑張ります! (2016年3月11日 2時) (レス) id: 20af7edbec (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 主人公さんが落ち着いた大人で入り込みやすく、楽しく読ませていただいてます。更新楽しみにしているので、無理せず頑張ってくださいな♪ (2016年3月10日 18時) (レス) id: 1ead75e105 (このIDを非表示/違反報告)
Delfiy(プロフ) - ゆらのさん» あたたかいお言葉、ありがとうございます。頑張ります! (2016年2月27日 13時) (レス) id: 20af7edbec (このIDを非表示/違反報告)
ゆらの - 更新頑張ってください!応援してます☆ (2016年2月27日 12時) (レス) id: 73eb2f3136 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Delfiy | 作成日時:2016年2月19日 1時

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