N ページ12
「はい、・・・はい、分かりました。では10時にお待ちしております」
・・・どういう事だ?
「おはよー」
「はよー」
電話を切り考え込んでいると、都合良く二人が出社してきた、というより遅い
「時間過ぎてますけど」
「ごめん、昨日中々寝付けなくて。気をつけます」
「その昨日なんですけど、しょうさん何かしました?今依頼人からもう調べるのはいいって、断りの電話があったんですけど」
「あー、したとしたら、あっちだな笑
俺は何にもしてないよ、理由言ってた?」
「それが、旦那さんが正直に話してくれたと・・」
「マジで!?それで許すの?」
俺の小言を無視して、コーヒーを淹れていたじゅん君が、トレイに三つ乗せて、それぞれの机に置く
ずるいなー、じゅん君は笑
「そこまでは聞いてないけど」
じゅん君にコーヒーの礼を言い、しょうさんに向き直る
「・・・あっちって、どういう意味ですか?俺ら以外にも誰か関わってたんですか?」
「んー、その件で二人に聞いて貰いたい事がある
・・・仲間を増やそうと思うんだけど、
どうかな?」
しょうさんが椅子に座り、おれら二人を見ながらそう話す
「えー!?どんな奴!?何してた人?」
「・・・役に立つんですか?」
「多分ね」
俺が言う前に開いたドア、俺の質問に答えたのは
ドアに凭れ掛かるその人だった
「何だ、しょう君未だ言ってなかったの?」
不満げな顔で文句を言うその人に、
「りょう君!来てくれたんですか!」
しょうさんが、自分の席から吹っ飛んでくる
こっち♪こっち♪
とか言いながら、来訪者の腰に手をやりエスコート
そのまま来客用のソファー迄促すしょうさんに、立ちはだかる遅れて入って来た男性
しょうさんから捥ぎ取る様に、先に入って来た男性の肩を自分の方に寄せ
「・・・どうも、あいばと言います。変たじゃない、さくらいさん、これから俺達二人お世話になります。」
新婚夫婦かの様に寄り添う二人
一人は手で顔を隠しているが、笑うのを我慢しているのがバレバレだ
仲睦まじい二人に、しょうさんも負けてはいない
「さくらいです、では、了承してくれたと、とっていいんですね?此方こそ、よろしくお願いします」
そう言って右手を差し出した
そうなると、必然的に肩に置いた手を外して握手するしかなく、
「・・・どうも」
無表情の彼と、してやったりの、しょうさんのドヤ顔
俺は一体何を見せられているんだろう?
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作者名:かおる | 作成日時:2019年2月18日 22時