ご挨拶 ページ16
「ん〜〜、あー、綺麗にぬれたね」
本を全部読み終えた人間が、上半身を伸ばしながら
、ふと、小人の家を見ると
真っ白だった壁が色鮮やかに変貌していました
「うん！頑張ったの///」
絵の具を貸して貰ったさとし君
その言葉通り全身絵の具だらけ
「あれ？もう一人は何処に行ったの？」
升のお風呂を準備しながら、もう一人が居ない事をさとし君に聞くと
「し、知らないの」
視線は逸らすし、挙動不審なさとし君
「・・・君達は、何？」
「？」
すっぽんぽんになって、ちゃぷんと湯船に浸かるさとし君
「悪い事するようには見えないけど、この家には俺と弟二人だけだからね。正直に答える気がないなら、出て行ってほしい」
「・・・お兄さんは、弟が大事？」
人間は驚きに目を見開きました。
まさかそんな答えが返ってくるとは思ってもいませんでした
「僕もね、弟がいるの。あのね、とってもかわいいの///だから、お兄さんが何を心配しているのか、少しだけ分かるよ」
「・・・弟に、怪に、危害・・悪いことは起きない？」
「んふふ///お兄さんは心配性だね。僕達は、こんなに小さいのに」
「人も怖いけれど、君達は人でも無い。君達は何？」
「・・僕達は、小さいけどちゃんと生きてるよ。
でも、人間よりは沢山生きるの。・・それと、ほんの少しだけ力を持ってる。秘密はこれだけ」
「・・・・有難う。話してくれて」
「・・・内緒にしてくれる？」
話して後悔は無いさとし君ですが、不安げに揺れる瞳で人間を見上げると
「職業柄、内緒には慣れてるから」
先程とは打って変わって優しい瞳をたたえ、そっとさとし君の頬に付いた絵の具を取ってあげました
どれだけ生きるのか
どんな力を持つのか
それを聞いて来ない人間
「どんな力か、聞かないの？」
「弟に何もしないならいいよ」
んふふ///
さとし君は心から嬉しくなりました
そして、気付きます
「僕、さとしって言うの。お兄さんのお名前聞いていい？」
名前を知らない事に
お兄さんは目をぱちくりした後、さとし君に負けないぐらい穏やかに笑いました
「領、弟は怪。さとし君、ようこそ我が家へ」
出された一本の指に、さとし君は両手で捕まり
初めて交わす人間との握手
さとし君は裸ん坊ですが、全く気にしない二人は
お互いに笑い合いました
「・・・俺、しょう」
出るに出れず、鞄をパンパンに膨らましたしょう君
の声が、虚しく響きました笑
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じゅーくろー(プロフ) - ありがとうございます！幸せもらいました。来年もお暇な時に書いていただけたら嬉しいです。良いお年を！ (2019年12月31日 11時) (
レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - じゅーくろーさん» 沢山のコメント有難うございます。なので、1ページだけだけど、追加してみました笑さて、今日中にサンタさんは届けられるのか？頑張れサンタさん！！ (2019年12月25日 10時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
じゅーくろー(プロフ) - こんにちは。初めて読ませていただきました。泣けました。これからシリーズ読ませていただきます。かわいいピュアな小人のやまに癒やされました (2019年12月15日 13時) (レス) id: 26990fcaa5 (このIDを非表示/違反報告)
かおる(プロフ) - masaoさん» 今晩わー。終わっちゃいました。とてつもなく寂しいです。でも和とまー君がきっと、最後まで支えていてくれる。そう信じて。じゃないと、のんびりさんと、うっかりさんコンビだから笑コメ有難うございました。 (2019年10月28日 22時) (レス) id: 17862cad9e (このIDを非表示/違反報告)
masao(プロフ) - かおるさん、こんばんは。私はこの小人さんのお話が大好きで、いつも更新があると楽しく拝読していました。嫉妬メラメラの今の宿主の２人に笑いました。小人の２人とその宿主の２人の素敵なお話、ありがとうございました。 (2019年10月28日 20時) (レス) id: 7a74d9ef4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かおる | 作成日時：2019年2月3日 0時
