好きが好きで好きということ。

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あれ？
どうしたんやっけ？俺

「目覚ましたか」


「ふっかさん」

「お前急に意識失うからビックリしたんだぞ」

「えっそうやったん？ごめん。」


そりゃー悪いことしたな…

「寝てないのか？」

「うん…まあな、ってか寝れんかった」

「何でだよ、なんかあったのか？」

別に言いたくなきゃ言わなくて良いけどって優しい顔して言うふっかさんに、全部吐き出してしまいたくなった。

でも…こんなこと言って迷惑やないやろか…

「迷惑とか思ってないから」

「え？」

「康二は考えすぎ

俺はお前の力になりたいんだよ」

だから何か悩んでるなら話してみな。

そう言われて泣きながらすべて話した。


「えっつまりめめと阿部ちゃんが浮気してるってこと？」

「だと思う」

「そっか…それは辛いな」

そう頭を撫でられて、久しぶりの温もりに何だか心が温かくなった。


「それでも…」

そこで言いずらそうに切ってしまったふっかさん


「まだめめが好きかって？」

「うん」

「好きやで」

嫌いになんかなれるわけない。
ただ悲しいけどな。


「そっか」


ふっかさんはそれだけ言うとまた俺の頭を撫でた。


結局撮影は中止になったらしい。

俺のせいで本当に申し訳ないことをしてしまった。


プライベートの事で仕事に支障をきたすなんてプロとしてあってはならないことや。

メンバーはあのまま解散になったらしいんやけど、起きた時にはやっぱりめめにいてほしかったな。

めめは阿部ちゃんと帰ったんやろうか。

まあ服返さなあかんから阿部ちゃん家に一緒に行ったんやろな。


はーしんどいわ…


「なあ康二」

「ん？」

「俺と付き合ってよ」

「え？何ゆーとるん？」

「めめは阿部ちゃんと浮気してんなら康二だって浮気したらいいじゃん」

「そんなアホな

そんなことしたらそれこそ別れなきゃいけなくなるやん」

俺はめめと別れたくない。

「でも辛いだろ？その辛さを俺が埋めてやるよ」

「ふっかさん本気なん？」

「本気だよ」


ふっかさんの真剣な顔が近づいてきて唇が触れた。


想像より柔らかくて。


何だかドキドキした。








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