好きが好きで好きということ。

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「ところでさー」

皆で集まって近況を話したりゲームしたりして楽しんでて一段落した時急にさっくんが口火を切った。


「何だよ佐久間」

さっくんの向かいに座ってるしょっぴーが聞いた。

「めめと阿部ちゃんって付き合ってんの？」

「おい、バカかお前は」

ふっかさんが慌てたように言った後俺を心配そうに見てきた。

俺は大丈夫だよ、という意味を込めてふっかさんの手をトントンと触った。

「だって気になるじゃん！」

「まあなーそれは俺も気になってた」

さっくんに続いてしょっぴーまで賛同した。

俺はただ下を向いた。

めめはどう説明するつもりなんやろか。


「つか、康二とはどうなったわけ？」

「そう言えば喧嘩したって言ってた後からこんなじゃない？」

照るにぃ、しょっぴーとめめに責めるように言い放った。


空気は重たい。

俺はどうすればええんやろうか。

恐る恐るめめに顔を向けると阿部ちゃんの手を握っているのが見えた。

「康二とは別れた。

つか、俺が阿部ちゃんと浮気してた」

「は！？」

「ちょ、佐久間落ち着けって」

今にも食って掛かりそうなさっくんをふっかさんが押さえる。

「お前、最低だな」

しょっぴーは冷めた顔をしてめめに言った。

「めめ…酷いよ康二君が可哀想だよ…」

ラウールは泣き出してしまった。

「ラウール…」

「康二君っ」

ラウールは俺に抱き着いてきて肩を震わせている。

俺も泣きそうになりながらもラウールの背中を撫でた。

「康二は…」

今まで一言も喋らなかっただてが口を開いた。

「ん？」

ラウールは一旦ふっかさんに預けてだてを見る。

「もう大丈夫なのか？」

「大丈夫やで」

「そっか」

「うん、ありがとう」

言葉は少ないけどその中にはだてらしく心配してくれているのが伝わってきたからしっかり目を見て言ったら強く頷いてくれた。

俺はほんまにメンバーに愛されとるな。

こんな心配させてたらあかんな。

俺もいい加減吹っ切れないとな。


「皆、俺はもう大丈夫やから、だからめめと阿部ちゃんの事祝福してあげてや」

「こーじー」

「お前…どこまで良い奴なんだよ」

「しょっぴー俺良い奴ちゃうよ、ただ…めめには無理させてたんやろなーって。

やからほんまは辛いけど…

阿部ちゃんとお幸せにな」

言ったぞ。言えたぞ。


強く手を握ってたみたいで急にぎゅっと温かい手に包まれてその手を辿って見ればふっかさんが優しく笑ってくれてて、ほんまに泣きそうになった。



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