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第弐幕ー第陸話ー ページ8

霊夢「…三つ、聞きたいことがあるわ。
返事によっては半殺しですませてあげる。

一つ。
貴方は何人殺した?
二つ。
子どもたちは今どこにいる?
三つ。
何のために子供達をさらった?

嘘ついた瞬間に頸を切るから。」

鬼「…俺は、まだ誰も殺してねぇ。
子供達は今、寺の中だ。
子供達をさらったのは、復讐の為だ。」

霊夢「復讐、ねぇ。
あの子達が何やったの?」

鬼「アイツらは、何もしてねぇ。
俺の妻を虐めて、自 殺に追い込んだのはアイツらの両親、祖父母だ。」

それを聞いた瞬間、私はソイツのいつの間にか再生していた腕をぶった切った。

鬼「ッアアアアア!!」

霊夢「復讐?
ふざけんじゃないわよ。」

ギン、と睨みつけて言うと、自分でも驚くほどに低い声が出た。

霊夢「あの子達の血縁が何したかは知らないわよ。
虐めてたのなら最低よ。
でも、だからといってあんたはなんの罪もない子供達を恐怖に貶めた。
子供達を巻き込んだ!
復讐するなら関係ないやつを巻き込むんじゃないわよ!」

鬼「…」

鬼は痛みを忘れて呆然としたあと、ポロポロと涙を零した。

鬼「じゃあ…どうすりゃ良かったんだよ…!!
彼女は出産を控えてたんだよ…!!
なのに殺して…、アイツらだけは子供を幸せそうに産んでやがる…!!!
んでだよ…!!!
どうすりゃいいんだよ…!!!」

ポロポロと溢れていた涙は、せきを切ったように流れ落ち、瞬く間に床を水浸しにしていった。

鬼「ごめんな…。
巻き込んじまって…。

俺ぁ本当は分かってたんだよ…。
子供達は俺を最初は怖がってたが、だんだんと懐いてくれた…!
ましてや親がしたことに対して謝ってきた…!!

良い奴なんだ…、でも見て見ぬふりしてた…!」

鬼は、膝からガクリと崩れ落ちた。

瑞希「大丈夫だよ。」

霊夢「瑞希…。」

いつの間にか、瑞希は膝から崩れ落ちた鬼の頭を撫でていた。

瑞希「この人は、優しい人なんだよ。」

鬼「ぅ…」

瑞希「ねぇ?
れーむおねぇちゃん。」

霊夢「…そうね。」

瑞希は、この鬼に対して人という言葉を使った。

やっぱり、この子もこの子で優しいんだ。

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うぉーりー(プロフ) - 廣岡唯さん» ありがとうございます!!すこしずつ、本当に少しずつですが、更新していきたいと思います!! (2022年12月18日 19時) (レス) @page36 id: 24b02f382f (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2022年11月24日 13時) (レス) @page36 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うぉーりー | 作成日時:2020年9月2日 15時

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