第弐幕ー第弐拾伍話ー ページ33
これは、とんでもない異常事態。
たった1人の、しかも女が上弦の壱を押している。
しかし、彼は。
...
まだ、彼女の本当の恐ろしさを知らない。
そう、それは…
レミリア「チェンジ…」
黒死牟(なんだ、まだ何かあるのか、?)
レミリア「フォグ!」
レミリアがそう言った瞬間、辺りが霧に包まれたかわりに、レミリアは黒死牟の視界から消えていた。
否、正確に言えば。
黒死牟は“レミリア・スカーレット”を認識できていなかった。
黒死牟(なんだ…?
目眩しのつもりか…?
だがこんなもの、目眩しにもなり得ぬ…。)
生き物が生きている時には、ある一定の気配が存在する。
呼吸音や足音、匂いetc…。
街中を歩いていると、なんとなく視線を感じたりすることもあるだろう。
黒死牟は、その“気配”を探ろうとした。
黒死牟「…?!」
しかし、それは失敗に終わった。
なぜならレミリアは今…
黒死牟「ッまさか…!」
・・・・・・・・・・
霧へと、変化しているからである。
これは、吸血鬼の特徴とも言える。
遥か昔から伝わる言い伝えには、「どれだけ時間が経っても晴れなかったり、暑くなっても晴れない霧は吸血鬼だ。」とあるそうだ。
他にも、吸血鬼は狼、蝙蝠にも変化できる。
これほどにも優れた種族。
それでもそれに食いついてくる黒死牟は、流石上弦の壱と言ったところだろうか。
このままいけば、レミリアは黒死牟を圧倒し、日が昇るまでレミリアが負けることは無いだろう。
だが、それもここまでだった。
実弥「レミリアーッ!!!
どこだァ、レミリアーッ!!!」
彼女の兄弟子であり、稀血の中の稀血である不死川実弥。
彼の血は、特別なものである。
稀血の中の稀血である彼の血は、その匂いだけで並の鬼なら泥酔し、動きが鈍くなる。
それ程に鬼にとっては美味なものなのだ。
黒死牟の血で多少は回復したものの、空腹状態であることは間違いなく、彼よりも何倍も強い彼女にとってはー…
不死川実弥は、格好の獲物である。
27人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うぉーりー(プロフ) - 廣岡唯さん» ありがとうございます!!すこしずつ、本当に少しずつですが、更新していきたいと思います!! (2022年12月18日 19時) (レス) @page36 id: 24b02f382f (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2022年11月24日 13時) (レス) @page36 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うぉーりー | 作成日時:2020年9月2日 15時