東方鬼殺章[東方×鬼滅の刃]

第拾玖話 ページ21

鱗滝side

あの子は…。

異様な飲み込みの速さ、鍛錬のスピード…他の人は持ち合わせていない刀の才能がある。

何か…あるかもしれん…。

そう思った儂はふたりが寝静まるのをまって、水の呼吸の歴代の戦士たちの名前やその人たちの手記や日記など、全てが記載されている書物を取りだした。

暫く資料に没頭していると、ある日記を見つけた。

鱗滝「…月の呼吸の剣士は、自分が編み出した呼吸法の継子がいないのを気にしていた。
しかし、そんな彼にも呼吸を継ごうと考えるものがいた。
その名は…如月、るな。」

ゴクリ。

生唾を飲み込む音が部屋に響き渡った。

“如月るな”

日記にはそう書いてある。

彼女の、祖先なのだろうか…？

そうだとしたら、彼女が異常に飲み込みが早いのも合点が行く。

鱗滝「彼女は飲み込みが異常に早かった。
月の呼吸の剣士が何年もかけて習得した月の呼吸を、彼女はたったの2週間で習得したのだ。

…そして、彼女は、暗黒に染まった龍を連れていた。

彼は彼女に使えていた。
従順で、とても仲がいいようだった。
まるで命の恩人とでも言うように。

そして彼女は痣を発現させた。
彼女もきっと、強くなるだろう。」

そこで日記は終わっていた。

第弐拾話→←第拾捌話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す