青空の傷跡 (ページ12)

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言えない空白ページ12

『ねぇ、嫌じゃなかったら忠義の話も聞かせて？』

俺はおとんとおかんと3人で何の不満もなく生きてきた。
おかんは、あまり体が丈夫じゃなく倒れる事もあった。
俺が高校2年の夏、おとんがリストラにあった。毎日酒を飲んでは暴れる日々におかんと耐えてた。

高校3になってすぐ、おとんがおかんを連帯保証人にして400万ヤミ金から借り女と逃げた。

暴力からは解放されたけど、いらんもん残していきよった。
高校辞めて働こうと思ってたのに、おかんは許してくれんかった。
「高校くらい出ときなさい」と、昼と夜のパートに出てた。
高校は授業料も免除され、放課後には俺もバイトした。
それでも減らない借金に悩まされながらも、か何とか生きてきた。

でもおかんの体には耐えれんかった。
俺が19になって、工場に勤めだした暑い夏。
あっさりと天国に行ってしまった。

そこからは・・・

色々あって、借金は返せた。
俺の過去に人には言いたくない大きな傷を残して。

言葉を濁した俺に
『そっかぁ、忠義もひとりぼっちやったんや。いつか忠義の全てを知れる日がくればいいな。』
って真っ直ぐ見つめる君の瞳が眩しくて辛かった。