五十八話 ページ11
何故なら、
そうなる可能性も
十分あり得たのだから
あの時に助けてもらえなければ
完全に…
そのことを考えるだけで
寒気がする
オ「…さぁ、
そろそろ
始めようか」
「…よろしくお願いします」
試験を始めるため
オールマイトと
ある程度距離を置く
始まりのサイレンが鳴った
息を殺し、身をひそめる
これは大前提だ
オールマイトの威圧を
逆手にとる
…が、こんな手は通用しないな
爆風が起きる
そう、ひそめる場所があるのなら
それをなくせばいいだけだ
オ「そこに隠れてたか
でも君の考えは分かってる」
ハンデがあるとしても
やはり早い
「私も、
貴方の事伊達に
見てないですよ！！」
たとえ早くても
当たらなければ
それほど脅威にならない
私だって
トップスピードを
まだ出していない
しかし、
本気を出したとしても
彼には通用しない
オ「ほらほら！
君の力はこんなものか！？」
何とか紙一重に躱すが
攻めの一手に好転できない
「ぐっ」
…使うしかないか
まだ、慣れないが
やる価値はありそうだ
瞬間
オ「！！」
「…何、驚いてるんですか」
オ「…君
それは」
「言いましたよね？
貴方の為なら
何でもできるって」
オ「…それは
トラウマがあるから
あまり好みじゃないんだ」
「試験、勝つためですから…」
まず、私一人で
ここから抜け出すことはまず不可能
戦うしかないこの状況
逃げる場所もなくされた
…正面勝負しか
もう残されない
ハンデがハンデじゃないくらい
デメリットが多い
そして向こうは
本気じゃないにもかかわらず
強者に変わりはなく
この場で私は弱者だ
もし目の前にいる
オールマイトが…
『ヴィラン』だったとして
大切な人の命を奪った
とてつもない巨悪ならば…
私は、『殺らねばなるまい』
『あの時以上に』
殺気がにじみ出る
オ「雰囲気が変わったな」
私がまだ人形だった頃
『人を殺めても
何も感じなかった時』に
戻ってしまえばいい
そうしたら
何も苦しくない
私の中で誰かが
『殺せ、殺せ』と
語りかけてくるようだ
私は、歩く
一歩一歩
今目の前にいる敵へと
足を運ぶ
オ「！これは
自分を押し殺している…？」
にっこりと笑い
手を広げ
ゆっくりと近づいく
『敵』は
私を殺そうと
走ってくる
さっきまで早いと感じていた
スピードは今思えば、
そんなに大したことじゃないって
感じてしまった
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スプラン(プロフ) - 蒼いイルカさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ありません（汗）私自身文才力がないので不安でしたが、そう言っていただけてとても嬉しいです！これからも少しずつですが、更新させていただきますね！ (2017年10月8日 23時) (
レス) id: deb731a5e4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼いイルカ - はじめまして！蒼いイルカと申します！小説読ませていただきました！！オールマイトが好きで、こういう二人の関係がすごくいいなと思いました！主人公とオールマイトの会話もとても好きです！続き楽しみにしています！ (2017年10月3日 20時) (レス) id: e72557d35c (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - 朱里さん» コメントありがとうございます！感情移入してくださるとは…！嬉しい限りです！毎日更新できず、申し訳ありません（汗）今日から三日間は時間があるので、できる限り続きを書かせていただきますね！ (2017年9月16日 19時) (レス) id: deb731a5e4 (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 主人公がオールマイトへの嫉妬をぶつけているシーンで涙が出ました。続き、楽しみにしています！ (2017年9月16日 17時) (レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スプラン | 作成日時：2017年9月7日 1時
