8話 ページ10
「これ、結構高いのでは…」
母様が遠慮気味に聞くが、私は問題ないと答える。すると父様はありがとうとお礼を述べる。
「中に入ろう。千寿朗も待っていることだし」
「お邪魔します」
ふと視線を感じる。私は煉獄さんを見上げ、質問を投げかけた。
「どうした?煉獄さん」
「いや!なんでもない!」
…何なのだろうか…
私は煉獄さんの後ろに立ち、ついて行く。彼の家の匂いは少しの緊張と安らぎを同時に与えてくる。
「さあ、どうぞ」
井間だろうか?実家になんだか似てる気がする。私たちが座ると同時に母様がお茶と先ほどお渡しした外郎をお茶請けに準備してくださっていた。
最初は互いに変な間があったりしたけれど、すぐに溶け込むことが出来た。煉獄さんも楽しそうに話するので久々の家族を味わった気分だ。
「そう言えば、月詠さんのご両親は…」
「はい、父の仕事の関係で母と一緒に海外へ行っておりますよ」
なので日本にはいないんですと告げると、なるほど…と父様が言う。
「月詠さんは、趣味とかはお持ちで?」
「えぇ、料理が得意です。他にも副業で投資家をしておりまして。おかげで金銭面で困ることはないかと」
そう言うとご両親と煉獄さんは驚いていた。
「投資か!そんな話聞いたこともなかった!」
「いや言ってなかったからね。幼いころ父さんに教わったんだ。実際にお金を動かし始めたのは高校を卒業してからだが…今の所問題ないよ」
「月詠さんは英才教育を受けていたのか…ほかにもできることとか…」
父様が質問を投げかける。できることか…
「勉学に関しては大体はできるかと。語学は英語は勿論の事、何国か話すことが出来ますよ」
「グローバルだな!」
「まあ、父がそう言う人だから…あと、学生時代は剣道部をしておりました。」
剣道は好きだ。あれは集中して打ち込むには丁度いい運動なのである。
「ほかにもピアノやバイオリン…」
私には才能があったようで、興味を持ったものはすぐに吸収していった。だから途中で終わらせたものは一つもない。勉強だって理解するのは楽しいことだし、難しい問題を解くのはとくに楽しい。
「月詠さん、剣道を習っていたのならうちで少しやってみるか?」
父様はいきなりなんという事を!
「私、道具持ってませんよ?」
すると大丈夫というように父様は続けた。
「道具は一通りあるんだ。できるなら千寿朗の相手をやってほしい」
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スプラン(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます!すみません、剣道に関してはど素人で適当につけた設定でした…!詳しく調べて、改めて書き直します!ご指摘ありがとうございます! (2020年2月19日 22時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - すみません、大変面白く読ませてもらっているのですが、一つ気になることが…。9話で主人公さんが「剣道6段」を所持しているとのことですが、まず、剣道6段の昇段試験を受けるには、年齢制限で最低28歳になってないといけません。少し現実的ではないかと… (2019年9月16日 20時) (レス) id: cb5753e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - ラムさん» 40票目ありがとうございます(`・∀・´)パソコンの部屋にエアコンがなくて手詰まり状態です…もう少しお待ちください(´・ω・`) (2019年7月29日 0時) (レス) id: 07c7378595 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 40票目の星は頂いたぜ!!ほんとにこの作品にはドキドキさせてもらってます!! 更新頑張ってください!!!!!!! (2019年7月26日 13時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - 星ポッチが30になってました!アリガトウゴザイマス! (2019年7月12日 23時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スプラン | 作成日時:2019年6月24日 23時