【現代パロ】少し変わったお店、やってます。【鬼滅の刃】

37話 ページ42

「こんばんわ。ご招待して頂いてありがとうございます…貴方が私とお付き合いしたいと父上に話したお方で間違いないでしょうか？」


「こちらこそ、来ていただいて感謝していますよ。今日は一段と麗しいお姿で…貴女とお付き合い出来た男性はさぞ幸運に恵まれている事でしょう」


「ふふふ、大げさですよ。私はしがない令嬢ですから。」


それから他愛のない話を何度か繰り返し、相手の様子を伺う。確かに他の奴よりは計画性もあるし、彼のバックにあるものを考えればメリットだって多い。だけど…


「貴方との交際は遠慮させてもらいます」


「…なぜでしょうか。僕たちが付き合う事にデメリットなんて」


「お慕いしている人がいるからです」


「！！！」


慕っている人がいるとはっきり伝えればそれを聞いた周りもざわつく。まぁそういうの興味なさそうだったもんね…それに、彼は父さんの財産が目当てなだけだし女に飢えているだけな感じもあるからなぁ。顔はそれなりに整っているからきっと私じゃなくてもいいだろう。


「今まで、そんな素振りなかったではありませんか…」


「おかしいですね…お父様から聞いていませんでしたか？」


「聞きましたけれど、貴女が男を寄せ付けない様にした口実なのかと…」


あー…今までも適当にあしらう時はそう言ってたからそう思われても仕方ないよね…ま、今回のは事実だしちゃんと話そう。


「彼は社交場などとは無縁の人です。普段は学校の教師をしているみたいで、人当たりも良く(？)面白い人なのです。…貴方の理論なら、この話だけでその人とはデメリットしかないとでも言いそうですね？どうでしょうか」


「…その通りです。正直、貴女の持つ『武器』を最大限有効活用できるとは思えません。」


「ふふ、ええそうでしょうとも。『貴方みたいな考えをする人』では私の考えを理解することなど到底無理な話です」


空気が凍り付くのが分かる。ま、こんなあからさまな嫌味いうの久々だしね？煉獄さんの前でこんなの言わないし、いう事もないしなぁ。


「私はハナから『損得』で相手を選んでおりません。貴方と彼の違い…それが何かわかりますか？」


「……」


「とても簡単な事です。彼は私の事をたった一人の女性として見てくれた…可愛いと、御世辞ではなく本心で伝えてくれた。ずっとほしかったものをくれた…あ、あとですね…」

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