33話 ページ38
内心悲しくなりながらも事のいきさつを煉獄さんに説明して、二週間後に行われる夜会に出席してもらうように頼み込む。
「勿論行こう。悪い男が近づいたらいけないしな！」
「ははは…ありがとー」
多分両親は帰ってこれないだろうから私が代理で動かないといけなくなる。あんな面白くないパーティに早速煉獄さんを巻き込むことになるとは…
「ほんとに、ごめんね」
「どうした？」
「面倒なことに巻き込んじゃって。それにスーツとか新調したり色々大変だから、昼間から準備しないといけないし…私がサポートするから、煉獄さんは安心してね！」
あ、まって、私。煉獄さんと夜会に行けること、嬉しいんだ。自覚してまた顔が熱くなる。彼にばれてないだろうか？
「俺としてはAと一緒に入れる口実が出来て嬉しく思っている。それに、Aの両親からの信頼を裏切ることはできないからな！」
はぁ、煉獄さんの笑顔はまぶしい…
「うむ、可愛い」
ちゅっと火照った頬にキスを落とされてドキリとする。
「か、可愛いって…」
「ん？Aの事だが」
「似合わない事を言うんじゃないよ…！」
すると彼は少し困った顔で話しかける。
「照れた顔はいつも以上に可愛くて困る。そしてそれがばれてないかを顔色をうかがうAの表情は特に…」
「あーあー！！言わないでー！！」
バレてた！内心まで見通されてた！！
「なるほどな！」
「何が！？」
「いや、Aの父上殿はさすがだと思っていたところだ」
「…父さん？？」
なんで今父さんの話なんだ？はぁ、もういいや。疲れた。私はソファーに寝っ転がった。
「なんかやらないといけないことが増えちゃったな…」
「辛かったら俺を頼ってほしい。少しでも君が背負っているものを軽減してあげたいと思っている」
煉獄さんは私の頭の方へ座り、私の頭を持ち上げ、膝に乗せた。煉獄さんのいい匂いが近い。
「この角度で煉獄さん見るの初めてだ…」
「俺もだ」
煉獄さんは優しく頭を撫でてくれた。それが心地よくて意識がまどろむ。そうだ、昨日だって…
「煉獄さんの手、落ち着く…」
彼の存在が私にとって安定剤のように、緊張が解けていく。
「おやすみ、A」
＿＿＿＿＿
ふと、意識が覚醒した。ゆっくりと瞼を開けて確認する。見上げれば、煉獄さんも転寝しているみたいで、手を私の頭にあてたまますうすうと寝息を立てている。
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スプラン(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます！すみません、剣道に関してはど素人で適当につけた設定でした…！詳しく調べて、改めて書き直します！ご指摘ありがとうございます！ (2020年2月19日 22時) (
レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - すみません、大変面白く読ませてもらっているのですが、一つ気になることが…。9話で主人公さんが「剣道6段」を所持しているとのことですが、まず、剣道6段の昇段試験を受けるには、年齢制限で最低28歳になってないといけません。少し現実的ではないかと… (2019年9月16日 20時) (レス) id: cb5753e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - ラムさん» 40票目ありがとうございます(｀・∀・´)パソコンの部屋にエアコンがなくて手詰まり状態です…もう少しお待ちください(´･ω･｀) (2019年7月29日 0時) (レス) id: 07c7378595 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 40票目の星は頂いたぜ!!ほんとにこの作品にはドキドキさせてもらってます!! 更新頑張ってください!!!!!!! (2019年7月26日 13時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - 星ポッチが30になってました！アリガトウゴザイマス！ (2019年7月12日 23時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スプラン | 作成日時：2019年6月24日 23時
